国語、とくに現代文という分野の試験問題には謎が多いと思っていた。文章が掲示されて、ここで伝えようとしていること、あるいは主人公の気持ちとして当てはまるものを選べという種類の問題。このような問題で、本当に一つの模範解答があるのだろうか。 自分が受験生だったころ、最も素晴らしい見識だなと感じたのは、「問題を作っている側としては、答えがぶれるような問題を出してしまうと批判に晒される。だから、本文のここがこうなっているからこの答えしかないんだ、というものを作るしかない。そのことを理解すべき」というもの。カリスマ講師は、そう言っていた。間違いなくその通りだ。 問題のとらえ方には、パズルとミステリーがあるのだという。マルコム・グラッドウェルの著書には、足りない情報を探すのがパズル型で、逆に情報自体は十分にあるのがミステリー型だというふうに書いてあった。解くためには、パズルにおいては発信者がなんの情報を