大学入試改革の影響もあって、中学、高校で論文学習を取り入れる学校が増えている。論文を書く中高生にとって、もっとも苦労するのが、テーマ選び。今月刊行された『中高生からの論文入門』(講談社現代新書)の著者のひとり、片岡則夫さんは、自らの授業で、テーマ選びのヒントになればと「新書によるおためし読書」の授業をおこなった。相手は中学2年生。小説好きな生徒はいても、新書というジャンル自体を知らない生徒がほとんど。彼らは新書をどう読んだのか――。 「総合的な学習の時間」で卒業論文を 大阪府南部の河内長野市にある清教学園中・高等学校は、キリスト教主義の進学校だ。もとはといえば理科の教師だった私が、気づけば探究学習と図書館に魅せられて、研究論文や調べ学習の授業を長く続けている。現在の肩書は探究科教諭・学校図書館リブラリア館長だ。 卒業論文の授業を中学2~3年生で持っている。「忙しい中学生に卒業論文など書くひ