【ベルリン共同】ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を行ったナチス・ドイツの総統ヒトラー(1889~1945年)が、元上官のユダヤ人男性を迫害の対象外とするよう指示していたことを示す文書が見つかった。ドイツのユダヤ系英字紙「ジューイッシュ・ボイス・フロム・ジャーマニー」がこのほど報じた。 男性はエルンスト・ヘス氏(1890~1983年)で、ヒトラーが第1次大戦で従軍した際の上官。文書は40年8月19日付で、ナチス親衛隊(SS)隊長のヒムラーが警察幹部に宛て「総統の希望による」としてヘス氏の保護を求めた。 同紙記者がドイツの公文書館で見つけた。