夕闇迫る渋谷ハチ公前広場は、聴衆で埋め尽くされた。スクランブル交差点向こう側の歩道まで人で一杯だ。「滞留しないで下さい。速やかに移動して下さい」。渋谷警察署のスピーカーがひっきりなしに繰り返す。 参院選投票日(21日)の前夜祭を思わせる「選挙フェス」(三宅洋平候補主催)は、従来の選挙運動のイメージをガラリと変えた。大政党が動員をかけて、候補者が耳触りのいい公約をツラツラと並べる街頭演説会の面影はひとかけらもない。 聴衆はネットの呼びかけと口コミで集まって来た人ばかりだ。「フェス」の模様もネットでライブ配信される。午後7時を回った頃、三宅候補と二人三脚で選挙を戦ってきた山本太郎候補がステージにあがると聴衆のボルテージは最高潮に達した。 山本候補は「原発」「過労死」「TPP」について話すと「選挙に行って下さい。御願いです」と訴えた。「選挙に行かないと自民党が力を持つ。憲法を変えられる。自衛隊が