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ブックマーク / hirokimochizuki.hatenablog.com (3)

  • 日本の貧困は「降格する貧困」に近づいている。セルジュ・ポーガム『貧困の基本形態』講演から。 - 望月優大のブログ

    「はしごの下にいるんだよ。それ以外におれたちが誰なのかをはっきりさせる言葉があるのか。おれたちははしごの下にいて、うやわず、それだけさ。おれたちのための言葉なんてない。はしごの下には工員がいて……やがて上に上がっていく。でも、おれたちは?失業者じゃない、工員じゃない、何でもない、存在しないんだよ!社会の乞だ。それがすべてさ。何者でもないんだ!」(工場勤務歴20年以上の41歳RMI受給者の語り) セルジュ・ポーガム『貧困の基形態』終章の冒頭に掲げられたエピグラフ 10/22に現代フランスを代表する社会学者であり、貧困の社会学で有名なセルジュ・ポーガム教授の講演に行きました。講演のタイトルは「貧困の基形態 日的特殊性の有無について」となっており、今年日語訳された『貧困の基形態』のタイトルをそのまま掲げつつ、さらに日貧困についても語ることが期待されました。 日仏会館フランス事

    日本の貧困は「降格する貧困」に近づいている。セルジュ・ポーガム『貧困の基本形態』講演から。 - 望月優大のブログ
  • 名門大学の卒業生に向けてオバマが語ったこと。 - 望月優大のブログ

    オバマ大統領が名門ラトガース大学の卒業生に贈ったスピーチが素晴らしかったので紹介します。既出の報道ではトランプ批判的な文脈が強調されていましたが、それを差し置いてもとても良い内容でした。40分超のスピーチを全文取り上げるのは難しいので、後半部分から3つのパートだけ紹介します。※文脈とりづらい箇所は文意を変えない範囲で削っています。(全文はこちら) (White Houseより) 統治者の資質と市民の資質。知性について。 トランプ現象に暗に言及しているパートの一つです。ただ、統治者や政治家だけでなく、一般の市民について語っているところがオバマ大統領らしいと思いました。 事実、エビデンス、理性、論理、科学の理解。これらは良いものです。これらは政策をつくる人々に私たちが求める資質です。そして、これらの資質は、市民としての私たち自身のなかで、ずっと耕し続けたい資質でもあります。それは明らかだと思い

    名門大学の卒業生に向けてオバマが語ったこと。 - 望月優大のブログ
  • アラブの春以後の世界。マフマルバフ『独裁者と小さな孫』が映すもの。 - 望月優大のブログ

    先日の連休中に下高井戸に行った。下高井戸シネマに行くためだ。下高井戸シネマは公開から少し時間が経った単館系の映画を多く扱っていて、新宿や渋谷の映画館でやっているのを見逃してしまったときにお世話になっている。 今回のお目当てはイラン出身の映画監督、モフセン・マフマルバフの『独裁者と小さな孫(原題:The PRESIDENT)』。彼の『カンダハール』という作品を留学時代に何回も何回も観てレポートを書いたことがあり、それ以来思い入れのある映画監督だ。 映画の筋書きはこんな感じ。とある独裁国家でクーデターが起き、大統領が幼い孫と一緒に変装しながら国中を逃げ回り、国外への脱出を図る。道中の孫との会話、出会う人々との会話を通じて、「元」大統領は自分が統治してきたはずの国の様々な現実を知る。 撮影地は旧ソ連のグルジアで、都会の風景も田舎のそれも非常に美しく撮影されている。グルジアとロシアとの関係から連想

    アラブの春以後の世界。マフマルバフ『独裁者と小さな孫』が映すもの。 - 望月優大のブログ
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