30代の研究者は未熟、独立後も教育が必要。2012年にノーベル医学生理学賞を受けた山中伸弥京都大教授(51)が4日、衆院内閣委員会で参考人として意見を述べた。理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダー(30)の「STAP細胞」論文が問題となる中、ベテラン研究者による指導の重要性を説いた。 山中さんは、30代後半に自身の研究室を持ちiPS細胞の作製につながった自身の経験にふれ、「30代、場合によっては20代に、独立のチャンス、欧米に匹敵する研究環境、研究費を与えるべきだ」と訴えた。 一方で、「ほったらかしは危険。私もそうだったが、30代の研究者は実験の方法は上手になっているが、様々な点で未熟」と述べ、「シニアの研究者が研究室運営や研究倫理、利益相反などを、独立後も若手研究者に教育するシステムが必要。国単位でやる方がいい」と提案した。