【働き】 柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)という方剤です。体の熱や炎症をひき、また痛みをやわらげる働きをします。少し体力が落ちている人で、ミゾウチから肋骨下部が張り胸苦しさのある人に向きます。 具体的には、長びくカゼで微熱や頭痛・食欲不振をともなうときに、また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胆石、肝炎など上部消化器系の病気にも適応します。 【組成】 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。柴胡桂枝湯は、主薬の“柴胡”と“桂枝(桂皮)”をはじめ、下記の9種類の生薬からなります。“柴胡”と“黄ごん”の組み合わせにより、炎症をしずめる効果が高まり、“桂皮”は熱や痛みを発散させます。“半夏”は胸のつかえ感や吐き気をおさえる生薬です。そのほか、痛みをとる“芍薬”、滋養作用のある“人参”、炎症や痛みを緩和する“甘草”などが配合されています。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を