中国の金利は、貸出で6-7%程度である。日本の金利に比べれば高いが、低すぎる。何に比べて低いかといえば、成長率に対してである。中国の実質GDP成長率は10-12%である。消費者物価上昇率は6-7%で、名目GDPの成長率は15-18%である。実際の物価上昇率はさらに高いとも言われている。 成長率が高いということは、投資して利益が上る可能性が高いことを意味する。皆が借金をして投資をすれば、通常は、金利が上り、投資が抑えられる。ところが、金利が規制されているので、金利は上らず、投資は過熱する。投資過熱の結果は、不動産や株など資産価格の上昇である。現在の中国でインフレ率が上昇しているところを見ると、資産インフレが一般物価にも波及しつつあるのではないか。 物価を抑えるためには、金利を引き上げる必要がある。中国が金利を引上げないのは、金利を上げれば、高い金利を目指して海外の資金が流入し、元を切り上げざ