京都工芸繊維大(京都市左京区)の60歳代の男性教授が水銀を研究室の流し台から捨てていた問題で、同大学が、教授を相手取り、排水管の撤去費用など約1550万円の損害賠償を求めて京都地裁に提訴していたことがわかった。 11日付。 訴状では、教授は1991~2014年、大学の内規に反して、水銀を含んだ廃液を実験室の流し台から捨てたり、除染せずに水銀を放置したりし、配水管や排水溝、実験室などを汚染させたと主張。大学は、排水管の除染や撤去、実験装置の廃棄などで受けた損害約2500万円のうち、約1400万円の負担を教授に求めている。 問題は、14年9月に発覚。教授は15年3月、停職6か月の懲戒処分を受けた。 教授の代理人弁護士は「排水管の入れ替えの必要性などに疑問があり、裁判の中で反論していきたい」としている。