最も身近にある「公」、それが都道府県市区町村の「地方政府」だ。人口178人の青ヶ島村から1350万人の東京都まで1700を超える政府がある。中央集権の批判から地方政府へ権限委譲が進む中、平成の大合併後、身近な政府はどうなっているのか。『日本の地方政府』は、政治制度、国との関係、地域社会・経済の3つの面から、総合的に描いた作品。研究が細分化、タコツボ化するなか、この意欲作に挑んだ曽我さんに話を聞いた。 ――『日本の地方政府』の執筆動機は? 曽我:中公新書は、高校生の頃から自分の知識を形作ってきた一部でしたので、お話をいただいたときは、非常に嬉しかったです。写真で手に持っているのは、大学4年生の時に初めて書いた論文を冊子にしてもらったものです。表紙の色を選べたのですが、中公新書の色と似ていますよね。選んだときは、意識していなかったのですが、表紙の色といえばこれと、すり込まれていたのでしょうね。
![『日本の地方政府』/曽我謙悟インタビュー](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/990fcbf74dcf3bd9106a3831a3db49b21a8e10a9/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.chuko.co.jp%2Fshinsho%2Fportal%2Fassets_c%2F2019%2F09%2F963aa54552144e72d39ed0e2c7f2c021c8de8829-thumb-1200xauto-12257.jpg)