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2012年7月11日のブックマーク (3件)

  • アナーキー・イン・ザ・PRC - 梶ピエールのブログ

    先日、梅田の駅ビルに出来た映画館で、姜文監督の『さらば復讐の狼たちよ』を観た。評判に違わず、娯楽作品として完成度が高いだけでなく、今の中国を考えるにあたって格好の題材を提供してくれる傑作だと思う。この作品は特にリベラルな知識人層から絶賛されたと理解しているが、この作品で明らかになったのは、姜文のリベラリストというよりもむしろアナキスト的な側面だという印象を受けた。映画の内容とその政治的な「読み方」については、福島香織さんによる以下の記事が詳しいのでそちらを参照のこと。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120702/234035/?top_updt&rt=nocnt 上にも書いたように、姜文はどちらかというと左派よりはリベラル派に人気のある監督だと思うが、姜文自身の立ち位置は典型的なリベラリズムとはかなり距離があると思う。いわゆる

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  • machineryの日々 利権陰謀論という結論を書きたくて

    07« 12345678910111213141516171819202122232425262728293031»09 前回の続きの二冊目ですが、こちらは「消費税アップは15年後でよい」とおっしゃる原田泰氏です。なんといっても帯が「大震災を口実にした役人の悪だくみ 闘うエコノミストがデータから嘘を暴く」とのことで、威勢のいいことこの上ありません。 この帯の通り、書は復興予算が過大であることを執拗に批判し続けます。その理論がなければ第1章の「大増税の口実に使われる大震災」という主張が揺らいでしまいますから、原田氏がそれを批判するのは理解できますし、実際のところ、私も「単なる復旧ではなく、創造的復興だ!」とかいわれると、過疎が進む三陸地域でそんな投資が奏功することはほぼないだろうと考えています。そもそも震災後2週間の時点でも書いたように「権利をそのままにして建物を復旧するよりも、移転させて

  • [書評]ヤスミナ『テロル』:すばらしい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    テロル (ハヤカワepiブック・プラネット) 作者: ヤスミナ・カドラ,藤優子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/03/23メディア: 単行購入: 29人 クリック: 1,873回この商品を含むブログ (33件) を見る 文学は死んだとか生きているとか半死半生だとか復活したとか、いろいろ言われる時代に、書のように何のてらいもない、骨太の真正面からの文学を読まされると、当にうちのめされたような気分になる。 何のてらいもない、と書いたけれど、いま先進国の多くの文学は、そのてらいだけで成立している。変な技法、自己参照、書くべき問題がないことを延々と書くような自慰的な耽溺。それはそれでおもしろいこともあるんだが、やはりそれだけのものでしかない。 書はまったくちがう。イスラム圏の近代化と伝統、パレスチナとイスラエル、そして女性の地位その他の問題を見事にからめつつ、怪しげな技法に

    [書評]ヤスミナ『テロル』:すばらしい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」