学生時代ぐらいから、映画を観るときに監督なりの作家性やテーマに着目するようになり、その辺りから郊外を扱った映画は割と好きなので意識して観ていました。そんな中、この「サバービアの憂鬱」は、アメリカの郊外をテーマにした映画・音楽・芸術・小説など紹介している良書と聞いて、ずっと古書店などで探してはいたものの、中々お目にかかれないので図書館で借りることにしました。すると、これは本当に「郊外をテーマにした映画・音楽・芸術・小説を読み解く」優れたガイドブックであり、そしてその背景となる実際の郊外を、その成り立ちから振り返る、という良書でした。 本書は全26章からなっています。それぞれ時代や、その時代から派生する事象を、それぞれの章で取り上げていますので、以下には自分が印象に残った点などを挙げつつ、感想も記していこうと思います。 1.50年代 「サバービアの憂鬱」では、様々な局面において、アメリカの郊外
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