アメリカの中間選挙は、ほぼ世論調査の予想に近い結果に終わりました。下院で民主党が過半数を占めるのはほぼ確実だと思われていましたが、最終的には上院も民主党が過半数を占めました。ただ、民主党の上院は無所属で立候補し、当選した議員が最終的に民主党と行動を共にすると決めたことで、51対49の僅差で過半数を占めたものです。今回の記事は『週刊東洋経済』(11月25日号、11月20日発売)に寄稿したものです。同誌のタイトルは「米中間選挙でブッシュ共和党大敗・それでもアメリカにリベラルの時代はこない」です。おそらくメディアに掲載された最も早い分析記事ではないかと思います。民主党が過半数を占めた要因と、今後のアメリカの政治を分析したものです。 保守主義運動の終焉? 11月7日に行われたアメリカの中間選挙は、両院の過半数を制した民主党の圧勝で終わった。選挙の興奮が去り、冷静さを取り戻したアメリカでは、今回の選