東京台東区の浅草寺には雷門から宝蔵門までの250メートル続く仲見世通りがあります。上の写真はその突き当たりにあたる宝蔵門前で、門から近い方から慶応四年創業の人形焼「木村家本店」、その隣りには慶応二年(1866)創業の江戸趣味小玩具を扱う「助六」と江戸末期から現在まで続くお店が並んでいます。助六さんの店舗内には手のひらの縁起物とも称される江戸小玩具が所狭しと並んでおり、長唄を嗜まれる話し好きの店主が彼是と商品の説明をしてくれる愉しい場所。 上の画像は江戸時代に当時流行していた玩具を描いた「江戸二色」より。左の頁は餅つき猿、右の頁は紐を引くと絵が変わる「引き出し絵」です。江戸小玩具は一説には「奢侈禁止令」を数多く出して幕府財政の立て直しを計る倹約志向の江戸幕府の方針下で、町人は大きく豪華な玩具ではなく小さで簡素な玩具が求めれて生まれたと云われているようです。江戸から明治、大正、昭和と時代を経る