横綱審議委員会(横審)は4日の臨時委員会で、朝青龍が横綱としての体面を汚したとして鶴田卓彦委員長名義の「引退勧告書」を武蔵川理事長に出した。 勧告書は「示談の成立は当事者間の和解に過ぎない。横綱に対する国民の期待に背いた責任を免れるものではない」と、今回の不祥事が及ぼした社会的影響を重くみた。 1950年設立の横審が、引退勧告に踏み込んだのは初めて。横審の内規は、出席委員の3分の2以上による決議で「激励・注意・引退勧告等」ができると定めており、今回は欠席者が1人いたものの満場一致だったという。 横審が勧告書をしたためたのは、委員会前の両国国技館内。書面作成と午前中の理事会に先立ち、鶴田委員長は「委員の大半が厳しい意見だ」と、理事長に口頭で伝達していた。横審の意向は、理事会の議論の行方や横綱の決断に影響を及ぼしたとみられる。 鶴田委員長は、暴行を受けたとされる一般男性の鼻の傷(大きさ1ミリ)