確率論における有名な極限定理に「大数の法則」というのがあるが、行動ファイナンスの世界では「小数の法則」というのがあるらしいです。確率論で Poisson 分布に収束するための条件を述べた「少数の法則」とも別もの。小数の法則とは「法則」というよりも人間の心理の錯誤のパターンを述べた経験則。 定まった表現があるのかどうかはよく知らないのだけれど、大数の法則を試行回数が小さいときにも成り立つと錯誤してしまうこと、もしくは平均へ回帰する方向の結果を大きく見積もってしまうこと、などの事を指すようです。 たとえば 正常なコインが5回連続表が出たら、次は裏が出るだろうと思ってしまう 3割バッターが3打数ノーヒットだったら、次はヒットを打つ可能性が高いと思ってしまう 年平均4%値上がりする株価が上半期で8%上がってしまったら、下半期は下がるだろうと思ってしまう などが挙げられる。 人はすべて合理的な存在だ