米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)に踏み切ったのに伴い、重要な疑問が3つ浮上している。 第1はQE3によって、「貧血気味」の米経済の成長を即、加速できるのかという疑問だ。第2はその場合、リスク資産、つまり米国を含む世界の株式市場に持続的な上昇基調をもたらすのか、だ。第3は、GDP(国内総生産)成長率及び株式市場に与える影響は、QE1及びQE2と同じなのか、それとも異なるのか、という疑問である。 規模、期間で従来を上回るQE3 QE3は、QE1やQE2及び昨秋導入された債券購入プログラム「オペレーション・ツイスト」を上回るほどではないにせよ、リスク資産に強力な影響を及ぼすとする見方は多い。 実際、これまで導入された金融緩和策は株価の持続的な上昇をもたらしてきた。QE3は従来の緩和策を規模、期間のうえで上回る。だが、積極的な金融緩和を続けるというFRBの断固たる姿勢にもかかわ