物々交換と所有権の進化学:チンパンジーの行動から文明を考える 2008年2月 5日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (1) Brandon Keim Image: The Far Side もしも物々交換というシステムがなかったら、人間は今ごろ、アイダホ州あたりに、太陽発電と厳重な警備システムを備えた居住区を作り、そこにこもって暮らしているだけの存在——であるどころか、いまだに、うまそうな獲物の肉をクマと奪いあっているような存在だっただろう。 では、この文明の基盤とも言うべき行動はどのように生まれたのだろう? この疑問に向き合った研究論文が、1月31日付けのオンラインの科学ジャーナル『Public Library of Science ONE』(PLoS ONE)誌に掲載された。 それによると、われわれ人類と遺伝的にきわめて近く、人類の進化の初期段階を知る手がかりにな