新聞の<われわれ>とはいったい誰か ジャーナリストの玉木明氏は、オウム真理教事件の直後に刊行された「ニュース報道の言語論」という本で、新聞記事の主語は、実は文面にはいっさい出てこない「われわれ」であると書いている。たとえば、次のような記事の文例を見てみよう。「強引とも言える捜査は、小さな山村の集落の住民を相互不信に陥らせ、人のつながりを壊した。警察への憤りも広がっている」(二月二十三日、鹿児島県議選買収無罪判決の記事から)。この記事で警察に憤っているのは、誰なのか。ここで憤っているのは、実は書いた記者個人という「わたし」なのだが、しかし記事の文脈では「私が憤った」とは書かれていない。あくまでも社会全体の「われわれ」であるというスタンスを取って書かれているのだ。玉木氏は前掲の書籍で、以下のように書いている。 ある特定の観点を<われわれ>の観点とみなすこと、特定の主張を<われわれ>の名において
The International Fact-Checking Network brings together more than 60 fact-checkers worldwide, promoting best practices and exchanges.
市民10万人が集まったことの衝撃 (体調を崩したのと少し調子が良くなると外に出かけている内に大分間が開いてしまい、大変恐縮です。) 欧州に住んでいるとトルコのことが気になり、昨年末トルコに行ったせいもあって、知識は少ないのにますます気になっている。 と思っていたら、アルメニア人の虐殺に関して書いたジャーナリストが銃殺された。 読売新聞から拾ってみたい。 記事に民族主義者ら反発?トルコで編集者銃撃され死亡 【カイロ=長谷川由紀】トルコからの報道によると、同国の最大都市イスタンブール中心部で19日、アルメニア系トルコ人ジャーナリスト、フラント・ディンク氏(53)が頭などを撃たれ、死亡した。 ディンク氏は、トルコでタブー視されている、20世紀初めにオスマン帝国で起きた「アルメニア人虐殺」に関する記事や言動で知られ、民族主義者らから反発を買っていた。 ディンク氏はトルコ語とアルメニア語の2か国語週
《ざ・こもんず》愛読者の皆様へ 《ざ・こもんず》は今日から《THE JOURNAL》へと進化します。 引き続き《THE JOURNAL》ご支援・ご愛読下さい! 2008-09-10 旧《ざ・こもんず》主宰:高野 孟 《ざ・こもんず》の実験開始から約2年間、これまで《ざ・こもんず》をご愛読いただきありがとうございます。 今日から《ざ・こもんず》は、《THE JOURNAL》と名称を変更し、ほぼデイリーの独自のニュース分析記事「News Spiral」をメインとし、従来の著名人ブログを引き継ぎつつ再編強化した《こもんず》をサブとしたコンテンツに進化します。 それに伴って、従来の「サポーター企業のホームページ上で読者登録し、毎回、そのホームページのログインゲートを経由して《ざ・こもんず》にアクセスする」というシステムは廃止され、誰もがその手続きなしに直接《THE JOU
サダム・フセイン元イラク大統領の死刑執行から数日経った。裁判が公正だったかどうか、死刑にするべきだったどうか、という議論が(少なくとも)英国・欧州では絶えない。そもそも、例えどんな罪を犯したにせよ、死刑という極刑にすること自体に、意図的に人の命を絶つことに、英国・欧州の知識人はとまどいを感じるようだ。これ以前にも、英国の新聞を読んでいると、「米国では(未だに)(野蛮な)死刑が行われているが」という表現をよく目にする。英国紙は米国を皮肉る・馬鹿にするのが一種の趣味というか癖になっているので、こういう表現に接すると、「また出たな」と思ってしまう。(私自身は死刑を感情的に呑み込めないでいる。理論は分からないでもないのだが・・・。) そこで、少しずつだが、今回のフセインの死刑執行を「公正な裁判なしに行われた」「野蛮な行為」「欧米の独裁者で、このような形で死刑執行となった人は誰一人としてないのに」「
新年明けましておめでとうございます。 昨年は天中殺に入ったとたんいろいろとありましたが、人生最悪に近いどん底から上昇中であります。 さて、今年最初の記事は、ジャーナリストとブロガーの違いについて述べ、私自身はあくまでもウェブ上においてジャーナリスト志向ではなくブロガー志向で書いていくことを、新年の抱負の代わりにまとめてみたいと思います。 ■これまでの新年コメント 2004年「ことのは」は……新年の抱負 [絵文録ことのは]2004/01/01 新年明けましておめでとうございます [絵文録ことのは]2005/01/01 「豆乳組」(www.tonyu.net)、満を持して登場 [絵文録ことのは]2006/01/01 ■ブロガーとジャーナリスト ブログというのは、あくまでも表現手段の一つとしてのツールにすぎない。表現のためのプラットフォームであって、その上で何をやるかは自由である。したがって、ブ
いじめによる自殺や「自殺予告」が相次ぐなか、マスコミの自殺報道のあり方に疑問の声が上がっている。自殺報道がかえって自殺の連鎖反応(群発自殺)を呼ぶのではないかというのだ。世界保健機構(WHO)は、「群発自殺」を防ぐための報道のガイドラインを示しているが、実際の報道はこれを逸脱している例が少なくない。 WHOは2000年に、「自殺を防ぐために マスコミへの手引き(PREVENTING SUICIDE A RESOURCE FOR MEDIA PROFESSIONALS)」と題された、群発自殺を防ぐための報道のガイドラインをまとめている。それによれば、実際に起きた自殺についての新聞・テレビの報道が自殺の増加と十分に結びつくことを示唆する十分な証拠がある、という。 「写真や遺書を公表しない」は原則だ さらにWHOは自殺報道について次の原則を挙げている。 ●写真や遺書を公表しない ●自殺の方法につ
独シュピーゲル紙のオンライン版(英語)に、10月上旬、モスクワで射殺された女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさん(48)のこれまでと、ロシアのメディア状況に関する長い記事が載っている。http://www.spiegel.de/international/spiegel/0,1518,443543,00.html ポリトコフスカヤさんは自宅アパートのエレベーター内で射殺されているのが見つかった。読売新聞(8日付)によると、「ロシア南部チェチェン共和国で、武装勢力掃討を名目にロシア軍が一般市民を弾圧する事実を告発し、プーチン政権を厳しく批判」していた。 現場近くには「近くにはピストルと薬きょうが落ちていた。ポリトコフスカヤさんが評論員を務めるリベラル派の新聞「ノーバヤ・ガゼータ」編集長は、取材活動に関連し暗殺された、との見方を示した。 ポリトコフスカヤさんは同紙記者として1990年
火曜夜、大衆紙・タブロイド紙「デイリー・スター」で、ちょっとした事件があった。 月曜日から製作中だった6面紙面を、英ジャーナリスト組合の緊急会議の後で、差し替えることに決定したのだ。この紙面は、「デイリー・ファトワ」というテーマで作られたもので、イスラム教を茶化すような内容だった。ファトワとは「イスラム法の解釈・適用をめぐって, 権威ある法学者が提出する意見」(ヤフー辞書)。 ガーディアン、プレス・ガゼット、インディペンデント紙の報道から何が起きたかを拾ってみる。 このページは、「もしイスラム教のシャリア法が施行されていたら、デイリースターはどうなるか」という仮定の下で作られた、冗談・ジョークが狙いだった。 内容は、大衆紙ザ・サンでは、3ページ目に,毎回半裸の女性のピンナップ写真がつき、これを「ページ・スリーPage 3」とも略して言われるが、これをもじった形の「ページ・スリー、ブルカ女性
9月下旬は、英労働党大会の取材でしばらくマンチェスターに滞在し、その後も休暇でロンドンを離れていた。きょうはもう、10月5日。ロンドンは朝から雨模様で、今も雨粒が落ちている。 前回のエントリ(記事)で、オーマイニュースのことに触れた。もうオーマイニュースについては書かないつもりだと言ったけれども、前回のエントリに対し、当のオーマイニュース編集委員・佐々木氏から反論を頂いたので、再び触れておこうと思う。 佐々木氏の反論「オーマイニュースの記事への批判に答えて」は、オーマイニュースとは違う媒体に書かれている。何度か繰り返し読んだのだけれど、私の言いたいことは、どうも十分に伝わっていなかったようだ。たぶん、私の拙い文章のせいでもあり、その点は申し訳なく思う。 オーマイニュースに対し、私が一番言いたかったことは、実は少し前のエントリ、「豆腐屋の四季」と市民型ジャーナリズム に書いてある。それを読ん
最近、トラックバックを交換させていただくようになったsumiyakistさんから、気の重いご指名をいただいた。まずはsumiyakistさんのエントリー「辺見庸氏の罵倒」をお読みいただきたいが、要するに、共同通信を中途退社した作家の辺見庸さんが、最新刊の中で大手マスコミの記者たちを「正真正銘の、立派な背広を着た糞バエたち」と呼んでいることに対し、「糞バエ」と呼ばれた側の右代表として、同じ共同通信に在籍しているわたしに「弁解のひとつも」述べてみよ、というご趣旨だと理解している。 まず、わたしは共同通信に在籍する記者の一人ではあるが、共同通信記者として発言することがこのブログの本旨ではない。新聞産業の労働運動の専従役員経験者としてしか、ここでは書かない、書けないことをご理解いただきたい。 労働運動の立場からは、これまでもいろいろな場、市民集会や座談会などで「新聞の今」「記者の今」について発言し
なんか、今日は以下のブログのテキストを引用すればだいたい終わりなんですが、その前に「はてなダイアリー・キーワード」の現行テキストなど。 →第四の権力とは - はてな (the Fourth Estate) マスコミの異名。 本来、「マスコミには立法・行政・司法の三権を監視する使命がある」という意味合いで言われ出した言葉だったはずなのだが、「マスコミが現に持っている権力は立法・行政・司法の三権に並んでおり、警戒すべきものである」という意味に用いられる場合も散見される。 で、この「本来、「マスコミには立法・行政・司法の三権を監視する使命がある」という意味合いで言われ出した言葉」というのが本当なのか、という話です。 以下のところなど。 →【海難記】 Wrecked on the Sea - おそまきながらEPIC2014について〜「第四の権力」についての誤解 専門学校での授業でEPIC2014を
同僚も気になっているという、Saiさんの「即惚れ4ツボ口説き術」。 警戒心バリバリのお堅いお嬢様でも、彼氏持ちの女友達でも、いつも素っ気ない会社のあの子でも、その日のうちにラブラブベッドインさせてしまった口説き術って言ってますね。 そんな簡単に効果って出るんですかね。 興味はありますが、まだよくわからない。 ⇒ 詳しい方法と体験談を見てみる お目当てのあの子や出会い系で見かける激カワ女子のココロもカラダも支配して強制的に欲情させ、我を忘れて卑猥にヨガるオンナにメス堕ちさせることができるみたいですね。 それなら悪くない? 使ってみてもいいかも。 即惚れ4ツボ口説き術 Sai レビュー 特典 こんにちは。 あなたは、可愛くてドストライクな好みの女子たちと、楽しいSEXライフを送っていますか?もし、全然エッチに持ち込めてないなら、5分だけ私の話を聞いてください。 私が伝えたいのは、女性を誘って1
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