新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、本年1月28日に「指定感染症(二類感染症相当)」に閣議決定された。我々全国の医療関係者にも、日本医師会を通してこのことは周知された。 現在、「二類感染症」に指定されているのは、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9)などだ。それぞれ致死率は9.6%、34.4%、50.0%以上に達するなど、いずれも毒性が高く、極めて厳重な措置が必須となる。一方、COVID-19の致死率は、感染が広がりだした当初より2~3%と推定され、ほかの二類感染症に比べて明らかに低い。現在でも国内の累計陽性者5万9643人に対して累計死亡者は1162人(1.9%)である(8月19日現在)。 しかしながら、COVID-19の「二類相当指定」はその後も漫然と継続され、その結果、科学的根拠とは関係なく、半年以上に渡って