日本の、特にネットの世界ではというべきか、民族的な差別をやめようという声が多いように思う。それは当然だと思うが、実際はというと、差別的な発言をした人を一斉にバッシングするというこのほうが多いのかもしれないと思う。否定的な処罰感情が先行しているみたいだ。まあ、それはそれとしても、もっと肯定的に、「民族を超えて愛し合おう」という声や運動はどうかというと、日本ではあまり見かけない気がする。文化的な問題だろうか。そんなことをなんとなく思っていたので、最近見かけたイスラエルの話題は興味深かった。 話は、イスラエルで高校の教師が教材にしたいと願っていた小説を、イスラエルの教育省というのか政府が禁止したらしい。教育上、よろしくないということなのだが、どういう話かというと、アラブ人男性が、イスラエル人、つまりユダヤ人の女性とニューヨークで恋に落ちるという恋愛小説、「ボーダーライフ(Borderlife)」