大阪市中央公会堂(北区)の楽屋。今秋初め、大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)の桂冠指揮者、大植英次が演奏を終え、汗だくで戻ってきた。 大阪・御堂筋などを舞台に1週間にわたってクラシックのミニコンサートを展開するイベント「大阪クラシック」の初日。オープニング公演を終えた大植に、2人の“客”が訪れた。 一人はフリージャーナリストの佐藤千晴、もう一人は音楽マネジメント会社の代表取締役、佐野光●(=徳の心の上に一)。佐藤は今夏、大阪に発足した「大阪アーツカウンシル部会」の統括責任者で、佐野もその委員の一人だ。 「大阪クラシック」は、大フィルのメンバーら音楽家がビルのロビーなどでコンサートを開くイベントで期間中、約100公演を実施。平成18年から行われ、ほとんどが入場無料だ。大阪市から約3400万円の予算が計上されている。 この予算を市が拠出する意味があるかどうか。2人の任務は、イベントを客観