瀬川 明秀 日経ビジネス副編集長 日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ビジネスアソシエなどを経て、日経ビジネスオンライン開設後はオンライン編集がメインの業務。2012年からは日経BPビジョナリー経営研究所の研究員を兼務。 この著者の記事を見る
〜「流行らない」と言われていた「オーディオブック」市場に早期参入し、市場を作り出し、サービスを拡大させた事例〜 過去に市場として成立しなかったサービスを刷新することで、大きなマーケットを創り出した企業がある。耳で聴く本、「オーディオブック」の事業を展開する、株式会社オトバンクだ。 1980年代、まだ持ち運べる音源が「カセットテープ」だけだった時代に、出版社がこぞって参入した「カセットブック」。しかし製品が継続的に受け入れられることが難しく、縮小していった。その「耳で聴く本」の市場に、同社は2014年に参入し、当時10億未満だったマーケットを、2016年には50億にまで拡大させている。 同社はなぜ、一度は衰退した市場に参入し、拡大する市場の波に乗ることができたのか。そこには、通説を疑って自分の力で仮説を確かめ、何度断られてもアプローチし続ける行動力があった。 現在では約1万8000以上のコン
「Audible」は、ビジネス書や小説、落語、童話、ライトノベルなどの朗読音声が月額1500円で聴き放題になる定額制サービス。1995年に米国で創業し、2008年にAmazonに買収された。世界で25万タイトル以上のコンテンツを配信し、全世界に数百万人のユーザーがいるという。 日本では今年7月に開始。オーディオブックは海外ほど市民権を得ておらず、認知度は低い。同社は日本人になじみ深い「雨ニモマケズ」を取り上げ、「何度も読んだはずなのに、朗読では“新しい物語”に聞こえる」という体験を感じてほしいという。 糸井重里さんがWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載した原稿を抜粋した「小さいことばを歌う場所」も同時配信。12月中旬には、同サイトで公開している故・吉本隆明氏の講演音声も配信を始めるなど、コンテンツを充実させる。 糸井さんは「文字がイラストに近いなら、音声は“歌”に近い。文章と違って読み
前回からずいぶん間が空いてしまいましたが僕は元気です。おいしい料理作ってれば生きていけます。あ、料理と言えば、角煮の作り方書いて欲しい人いますかね? 早速本題からずれ始めたぞ。ええと。オーディオブックの話です。 今回、yteppeiさん の紹介で、オトバンクの提供するFeBe - オーディオブックのブロガーキャンペーンに誘っていただきました。ありがとうございます。 サンプルに一冊好きなものをいただけるとのことだったので、何にしようかな−、と迷って、 オーディオブック | 『日本史集中講義—点と点が線になる』井沢元彦 これを選んだ。現在キャンペーン中とのことで、この記事から飛んで新規登録*1&1冊購入すると500円分のクーポンプレゼント、だそうです。以下よりどうぞ↓ はじめての方へ - オーディオブックとは? さてさて本題、オーディオブックについて。 よく言われるのは、アメリカは車社会で通勤
視覚障害者や読字障害者に向け、出版物を点字やオーディオ、電子書籍といったフォーマットに変換して提供することを著作権法による保護の例外とする「マラケシュ条約」が2016年9月30日に発効することとなった。6月30日にカナダがこの条約を批准し、批准国が発効に必要な20カ国に達したことを受けたもの(TechCrunch、カレントアウェアネス)。 マラケシュ条約は、2013年6月に世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization : WIPO)が採択したもの(当時のプレスリリース)。「著作権者の権利の制限または例外を通じて、アクセス可能な形式の出版物の複製、頒布、および提供を許諾するような国内法を採用することを加盟国に要請する」という内容で、これによって視覚障害者などが出版物にアクセスするための障壁を取り除くことを目的としている。また、視覚障害者
本は読むものではなく“聴く”もの——書籍を音声化した「オーディオブック」の普及により、既存の価値観に変化が生じ始めている。“オーディオブック先進国”と言われる米国においては、オーディオブックの市場規模は2,300億円(2016年当時)を突破。世界最高峰の音楽賞「グラミー賞」には、オーディオブック部門が存在するほどだ。 一方の日本は、1980年代にオーディオブックの元祖とも言うべき「カセットブック」の普及を試みたが、あえなく失敗……。一時は「オーディオブックは日本で流行らない」という声も聞こえてきたが、スマートフォンの普及ととともに、少しずつ日本でも浸透。満員電車で、なかなか本を読めずにいるビジネスパーソンを中心に使われ始めている。 米国、日本含め成長著しいオーディオブック市場で、面白い動きがあった。世界最大手のオーディオブック配信事業者である、米Amazon(アマゾン)傘下の「Audibl
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