「われわれはバルト海で潜水艦を運用し、ロシアを対象とした強力な情報機関なども持っている」 こう話すのは、長年、保ってきた軍事的中立を転換し、NATO加盟にかじを切った北欧スウェーデンのヨンソン国防相です。 ロシアによるウクライナ侵攻からまもなく2年となる中、NATO加盟を目前にしたスウェーデンの国防相に、そのねらいや今後のウクライナ支援について聞きました。 (国際部記者 高須絵梨) 中立政策を転換したスウェーデン 東西冷戦中も軍事的中立を保ってきた北欧のスウェーデン。 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて2022年5月、隣国フィンランドとともに、その安全保障政策を大きく転換し、NATO=北大西洋条約機構への加盟を申請しました。 フィンランドのNATO加盟は2023年4月に実現した一方、スウェーデンについては、トルコが自国からの分離独立を掲げるクルド人武装組織のメンバーなどをスウェーデンが支援