「うまいこと子育てされているなあ」と思っていたご家庭があった。そこの子は野山を駆け回り、虫を捕まえたりトカゲを育てたりと、自然に親しんで遊んでいた。ああ、こんな育て方したいよなあ、と思っていた。ところが中学2年生の頃、異変が起きた。 友達のところでやらせてもらったテレビゲームにはまってしまった。そのゲームをやりたいがために、友達の家に毎日のように押しかけて、何時間も遊んでくる始末。さすがに他人の家にご迷惑をかけるわけにいかぬ、と、それまで買っていなかったゲーム機を買った。すると、もう四六時中ゲーム。 その子はゲーム依存症になってしまった。その結果、勉強にも手がつかなくなってしまった。ゲームを禁じてしまうと、かえってゲームをやらずにいられなくなり、依存症に陥りやすくなるのかもしれない。この子の事例は、大きな教訓となった。 私が中学生の頃、ファミリーコンピューターが普及し始めていたように思う。