大阪中心部を南北に貫き難波と梅田を結ぶ新たな鉄道路線である「なにわ筋線」についての鉄道事業許可が今年2019年7月に下りた。いくたびか話題になっては影を潜めていた事業がいよいよ動き出すことになったのである。これにより関西国際空港と新大阪が都心経由で1本に結ばれ JR西日本の特急「はるか」や南海電鉄「ラピート」が走ると考えられる。その計画のこれまでの経緯と全体像を明らかにしたい。 関西だけでなく西日本全体に効果 JR西日本は、「“はるか”が関西空港から“素通り”していた大阪駅を経由して新大阪と結べることになり、都心部と広域双方のネットワークの輸送品質が上がる。余裕ができる大阪環状線の新たな活用策も考えられる」という。 南海電鉄は「難波に軸足を置いてゆくことに変わりはないが、梅田や新大阪に開けることにより、これまで乗り換えが必要だった沿線に容易に来ていただける。梅田や新大阪方面にお勤めの方も、