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ジェイムズ・A・ロビンソンの検索結果1 - 40 件 / 50件

  • ハヤカワのオススメ本12冊+α(〜12/1 kindle版セール中)2023.11/30更新 - 沼の見える街

    [2023年11月30日更新] ハヤカワがまたkindle本の大規模セールをやっている(今回はブラックフライデーセールで12/1までとのこと)。 amzn.to 私もハヤカワの本が好きで、面白かった本をよくオススメしてるのだが、セールのたびにいちいち紹介するのも面倒なので、広くオススメできそうな本をまとめておく。 ちなみにハヤカワといえばSFの印象があるだろうが、私はけっこうノンフィクションに偏っているので、単純に面白かった本をフィクション/ノンフィクション問わずごちゃまぜで紹介したい。タイトルで10冊といいつつ上下巻やシリーズも1冊扱いで、関連書もちょいちょい並べてるので明らかに数十冊はあるが…。ついでなのでその他のオススメ本も軽めに紹介しとく。セール時はどれもだいたい半額なので買っといて損なし。 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 『イヌはなぜ愛してくれるのか 「最良の友」の科学』 『

      ハヤカワのオススメ本12冊+α(〜12/1 kindle版セール中)2023.11/30更新 - 沼の見える街
    • つくりおき中に読書 早川書房編 - #つくりおき

      みなさまメリークリスマス。 冬は煮込み料理がおいしい季節ですね。温かく、味の沁みた煮込み料理はあたたかな気持ちになります。 においを感じながら煮込んでいるあいだもあたたか。火をはためにだらっと本をよんで過ごしています。 さて、そんななかハヤカワのSFで知られる早川書房が年末恒例の kindle のセールをしていました。★4以上で絞っても Amazon で84ページあり膨大なんですがなんとなく流し見してみたので気になったものを紹介します。煮込み料理や年末年始のおともにいかがでしょうか。 「早川書房 Kindleビッグセール」開催中! オススメ国内作品はこちら!|Hayakawa Books & Magazines(β) 12/29 までのセールだそうなので関心のある方この機にぜひ! 注目 同志少女よ、敵を撃て 作者:逢坂 冬馬早川書房Amazon 本屋大賞2022をとっていて気になっていた。

        つくりおき中に読書 早川書房編 - #つくりおき
      • 深津 貴之さんの「1番キラキラしてなくて、手垢がついててダサいと思われる投資法をやり切るのがオススメ」という話が面白かったのでまとめ - 頭の上にミカンをのせる

        【ヘッダ】 kindleでいろんな歴史書が半額セール実施中! twitterで政治の話するなら絶対に読んでおきたい「国家はなぜ衰退するのか」がなんと上下ともに7割引き。この価格で買う機会はたぶんもうないと思うので興味ある人は絶対に買っておこう 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上) 作者:ダロン・アセモグル,ジェイムズ・A・ロビンソン,鬼澤 忍早川書房Amazon政治がいかに経済発展において重要かを書かれている書籍。株クラでは「これを読んでいれば2021年から続いていた中国株暴落は避けられた」と評価されている レッスン0 「1番キラキラしてなくて、手垢がついててダサいと思われる投資法」をやると決める レッスン1 自分の意思が関与しないで自動的に積み立てされる仕組みをまず作る。 レッスン2 月10万~20万入金できる状況を作れるまでは投資の事は忘れて仕事を頑張る レッスン3 投

          深津 貴之さんの「1番キラキラしてなくて、手垢がついててダサいと思われる投資法をやり切るのがオススメ」という話が面白かったのでまとめ - 頭の上にミカンをのせる
        • 技術革新と成長の成果は、社会の中でどのように配分されるのか——『技術革新と不平等の1000年史』解説:稲葉振一郎|Hayakawa Books & Magazines(β)

          技術革新と成長の成果は、社会の中でどのように配分されるのか——『技術革新と不平等の1000年史』解説:稲葉振一郎 生産性が向上し、労働者は貧しくなった? 農法改良、産業革命から人工知能(AI)の進化まで。人類のイノヴェーションの功罪を緻密に分析する話題の新刊『技術革新と不平等の1000年史』(ダロン・アセモグル&サイモン・ジョンソン、鬼澤忍・塩原通緒訳、早川書房)。 本書は世界的ベストセラー『国家はなぜ衰退するのか』のアセモグルが長年の共同研究者と放つ決定的著作。圧倒的な考究により「進歩」こそが社会的不平等を増大させるという、人類史のパラドックスを解明する一冊です。 本書の解説は、アセモグルの既刊『国家はなぜ衰退するのか』、『自由の命運』に引き続き稲葉振一郎(明治学院大学社会学部教授)さんにご執筆をいただきました。本記事では、そのご解説を特別公開いたします。 『技術革新と不平等の1000年

            技術革新と成長の成果は、社会の中でどのように配分されるのか——『技術革新と不平等の1000年史』解説:稲葉振一郎|Hayakawa Books & Magazines(β)
          • 自由は国家の成立過程の中で、どのように獲得されるのか──『自由の命運:国家、社会、そして狭い回廊』 - 基本読書

            自由の命運 上: 国家、社会、そして狭い回廊 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,Daron Acemoglu,James A. Robinson出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: 単行本自由の命運 下: 国家、社会、そして狭い回廊 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,Daron Acemoglu,James A. Robinson出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: 単行本この『自由の命運 : 国家、社会、そして狭い回廊』は、『国家はなぜ衰退するのか』で、豊かな国と貧しい国の分かれ目となるのは、国の中にある政治・経済上の「制度」なのだ、と膨大な国の歴史・発展過程を計量的な実証研究を通して導き出していったダロン・アセモグルアンドジェイムズ・A・ロビンソンによる最新作である。 本作においてテ

              自由は国家の成立過程の中で、どのように獲得されるのか──『自由の命運:国家、社会、そして狭い回廊』 - 基本読書
            • 人類の理性と共感を信頼するピンカー『21世紀の啓蒙』から国家の自由を問う『自由の命運』などを紹介(本の雑誌2020年4月号掲載) - 基本読書

              まえがき 本の雑誌2020年4月号に掲載された新刊めったくたガイドの僕が書いたノンフィクションガイドをここに転載します。この号は非常な大作揃い。 この本が日本で刊行された後に色々と騒動が持ち上がったスティーヴン・ピンカーの大作『21世紀の啓蒙』からはじまって、自由と国家のパワーバランスについて論じたダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソンの『自由の命運』。ジェームズ・C・スコットによる国家の成立過程の実際を解き明かす『反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー』も人類史スケールの本で、壮大なスケールの本が立ち並ぶ。 マックス・テグマーク『LIFE 3.0 人工知能時代に人間であるということ』も「宇宙の熱的死に、未来の人工知能や超知能はどうやって対応するだろうか?」や「銀河サイズのAIはどのように思考するか?」と遠い未来に起こり得る技術的な課題について検討してみせる壮大な一冊だ。 新

                人類の理性と共感を信頼するピンカー『21世紀の啓蒙』から国家の自由を問う『自由の命運』などを紹介(本の雑誌2020年4月号掲載) - 基本読書
              • イェール大学助教 成田悠輔がおすすめする本まとめ - はーとぼいるどワンダフル。

                イェール大学助教、成田悠輔が認めておすすめする本をまとめてみた。 情報ソースはすべて明記しており、成田悠輔本人のおすすめコメントもできるだけ書き起こしています。 デジタル 『ゴースト・ワーク』(メアリー・L・グレイ (著)) 『デジタル空間とどう向き合うか』(鳥海不二夫・山本龍彦) 『コンピュータ科学者がめったに語らないこと』 社会 『銃・病原菌・鉄』(ジャレド・ダイアモンド) 『ウイルスの意味論』(山内一也) 『貧困の克服ーアジア発展の鍵は何か』(アマルティア・セン) 『狭山事件』 『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』(森川 嘉一郎) 経済・資本主義 『21世紀の資本』(トマ・ピケティ) 『暴力と不平等の人類史』(ウォルター・シャイデル) 『組織の経済学』(ポール・ミルグロム) 『非対称情報の経済学』(藪下史郎) 民主主義 『一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル』(東浩紀) 『統治

                  イェール大学助教 成田悠輔がおすすめする本まとめ - はーとぼいるどワンダフル。
                • 「自由」にケチをつけるな(読書メモ:『自由の命運 : 国家、社会、そして狭い回廊』) - 道徳的動物日記

                  [まとめ買い] 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン Amazon もう図書館に返却してしまって読み直せないので、浅い感想をメモ的に残しておく。 『自由の命運』は経済学の本(制度論の本)であり、様々な時代における世界各国の社会の有り様や国家システムを紹介しながらどういう国では経済や行政がうまくいってどういう国ではうまくいかなかったか、ということが論じられるのだが、その議論の内容は記述的であるはずなのに規範的な趣が強い。 著者たちが強調する価値とは「自由」だ。これは「解題」で稲葉さんも書いていたのだと思うのだが、前著の『国家はなぜ衰退するのか』では様々な制度について分析した結論として「経済が反映したり社会がうまくいくためには自由が必要だ」という議論が提出されていたのに対して、『自由の命運』ではそれを前提とするところから議論が始まってい

                    「自由」にケチをつけるな(読書メモ:『自由の命運 : 国家、社会、そして狭い回廊』) - 道徳的動物日記
                  • 「汚職政権を助け、タリバン復活を許した米国の愚」アセモグル教授

                    米軍撤退が完了する前に、あっという間にタリバンに奪回され崩壊したアフガニスタン政権と社会の混乱を見ながら、「民主主義」や「自由」のもろさを改めて実感した読者も多いかもしれない。統治機構と社会、権力のバランスが取れた国家はどのようにして成り立つのか。民主主義、自由や繁栄を維持する条件のフレームワーク化に取り組み、ノーベル経済学賞の最有力候補とも評される米マサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授のインタビューをお届けする。 近共著『自由の命運――国家、社会、そして狭い回廊』(ジェイムズ・A・ロビンソン氏との共著、早川書房)では、自由と民主主義の維持に必要な条件などを考察しました。17世紀英国の哲学者トマス・ホッブスの『リヴァイアサン』にちなんで国家を「リヴァイアサン」と表現し、「外圧のトップダウン」で統治しようとする国家権力は、そもそも社会が同質ではない場合は全く機能しないと

                      「汚職政権を助け、タリバン復活を許した米国の愚」アセモグル教授
                    • 2023年に読んだ「ベスト本」12冊(+α) - 沼の見える街

                      もう新年になってしまいましたが、2023年に読んだ本の中から、特に良かった・面白かった・オススメできそうな本を12冊に絞って(絞れてないけど)紹介します。ビニがさ会も迫っているので映画のベスト10も早く出さないとだし、なるべくさっくり紹介したい。なお映画と違って本はカウントが微妙にムズイが、一応数えたら大体150冊くらい読んでいた…気がする。あとこれも映画と違って「今年出版された本」ではなく「今年私が読んだ本」なので注意ね(おおむね新しめの本ではあるけど)。ブログ読者は想定できてると思うが、ついでに関連書とかも紹介するので絶対に12冊には収まらない。あしからず。 『イヌはなぜ愛してくれるのか 「最良の友」の科学』 『ビッチな動物たち: 雌の恐るべき性戦略』 『なぜ心はこんなに脆いのか: 不安や抑うつの進化心理学』 『ヒトという種の未来について生物界の法則が教えてくれること』 『遺伝子―親密

                        2023年に読んだ「ベスト本」12冊(+α) - 沼の見える街
                      • ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン『自由の命運』 - 西東京日記 IN はてな

                        『国家はなぜ衰退するのか』のコンビが再び放つ大作本。「なぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか?」という問題について、さまざまな地域の歴史を紐解きながら考察しています。 と、ここまで聞くと前著を読んだ人は「『国家はなぜ衰退するのか』もそういう話じゃなかったっけ?」と感じると思いますが、本書は分析の道具立てが違っています。 前著では「包括的制度/収奪的制度」という形で国の制度を2つに分けて分析することで、経済成長ができるか否かを提示していました。「包括的制度」であれば持続的な経済成長が可能で、「収奪的制度」であれば一時的な成長はあっても持続的な経済成長は難しいというものです。 ただし、この理論にはいくつかの欠点もあって、「収奪的制度」という同じカテゴリーに、アフリカの失敗した国家からかなりしっかりとした統治システムを持つ中国までが一緒くたに入ってしまう点です。「どちらにせよ支配者が富を奪ってしま

                          ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン『自由の命運』 - 西東京日記 IN はてな
                        • 50年後の日本の姿に愕然…世界4位の〈日本のGDP〉は2075年「まさかの順位」に | ゴールドオンライン

                          昨年までアメリカ、中国に次ぎ第3位を維持していた日本のGDPですが、最新の発表でドイツに抜かれ、4位に転落。2026年にはインドにも抜かれると予測されています。しかし、この状況に嘆くのはまだ早く、10年後には日本は10位にも入らないという予測もあるのです。本記事では、山田順氏の著書『日本経済の壁』(エムディエヌコーポレーション)より、今後の日本経済についての考えをご紹介します。 繁栄と貧困を分けるのは政治経済の制度 バブル崩壊後の30年あまり、日本の政治は、日本が抱える最大の問題「少子高齢化による人口減少」を放置し続けてきた。冷戦が終わり、世界がグローバル化し、さらにITによるデジタルエコノミーが進展したというのに、それに適応しようとせず、「昨日と同じ明日」を続け、ガラパゴス化を加速させてしまった。 政府がやったことは、バラマキによる企業と国民の救済だけ。その結果、日本経済は社会主義としか

                            50年後の日本の姿に愕然…世界4位の〈日本のGDP〉は2075年「まさかの順位」に | ゴールドオンライン
                          • ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか』  - 西東京日記 IN はてな

                            それぞれ数多くの論文を発表し高い評価を得ているアセモグルとロビンソンが「経済成長はどのような条件で起こるのか?」という大テーマについて論じた本。読もうと思いつつも今まで手が伸びていなかったのですが、授業でこの本と似たようなテーマを扱うことになったので、文庫版を手に入れて読んでみました。 目次は以下の通り。(第1章〜第8章までが上巻、第9章以降が下巻) 第1章 こんなに近いのに、こんなに違う 第2章 役に立たない理論 第3章 繁栄と貧困の形成過程 第4章 小さな相違と決定的な岐路―歴史の重み 第5章 「私は未来を見た。うまくいっている未来を」―収奪的制度のもとでの成長 第6章 乖離 第7章 転換点 第8章 領域外―発展の障壁 第9章 後退する発展 第10章 繁栄の広がり 第11章 好循環 第12章 悪循環 第13章 こんにち国家はなぜ衰退するのか 第14章 旧弊を打破する 第15章 繁栄と貧

                              ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか』  - 西東京日記 IN はてな
                            • 【アクセス1位】自己家畜化という「人類のやっかいな遺産」 – 橘玲 公式BLOG

                              ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなってしまったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回から、アクセスが多かった記事を順にアップしてきます。アクセス1位は2016年5月20日公開の「「知能や気質は、人種ごとに遺伝的な差異がある」言ってはいけない残酷すぎる真実」です(一部改変)。 ****************************************************************************************** イギリスの科学ジャーナリスト、ニコラス・ウェイドの『人類のやっかいな遺産 遺伝子、人種、進化の歴史』( 山形浩生、 守岡桜訳、晶文社)は、これまでPC(political correctness/政治的正しさ)の観点から「言っ

                              • 書評 「Upheaval」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                Upheaval: How Nations Cope with Crisis and Change (English Edition) 作者: Jared Diamond出版社/メーカー: Penguin発売日: 2019/05/07メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 本書はジャレド・ダイアモンドによる一般向けの啓蒙書.ジャレド・ダイアモンドは元々熱帯の鳥類が専門の進化生物学者だが,ヒトを進化生物学的に解説するとどうなるかについての啓蒙書「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか(文庫化前の邦題:セックスはなぜ楽しいか)」「人間はどこまでチンパンジーか?」を手がけるようになり,さらに人類の歴史をテーマにした著作「銃・病原菌・鉄」「文明崩壊」「昨日までの世界」を書き,その際の分析法として歴史の自然実験による比較法をテーマにしたアンソロジー「歴史は実験できるのか」にも編者として関わる

                                  書評 「Upheaval」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                • 連載「21世紀の資本主義論・序説」、第2回を公開します!|吉原直毅

                                  【本連載について】                             日本を覆う閉塞感の、半端ない増大。その根源を問うことは、資本主義の原理的な仕組みを問うことでもある――。21世紀を生きる私たちにとっての資本主義論の構築を目指し、これから半年ほどにわたって、経済学者の吉原直毅さんが随時連載していきます。ご愛読を!                なお、本文において〔ⅰ〕のようにローマ数字を付した用語には、本稿末尾にその解説を付してある。             (筑摩書房編集部) 第2章 資本主義の基本的定義 2.1 近年の「資本主義の危機」論 ■日本経済新聞による資本主義の「第3の危機」論 2022年元旦の「日本経済新聞」第1面に「資本主義 創り直す」という大見出しが付された記事が掲載され、「資本主義が3度目の危機に直面している。成長の鈍化が格差を広げ、人々の不満の高まりが民主主義

                                    連載「21世紀の資本主義論・序説」、第2回を公開します!|吉原直毅
                                  • 書評 「自由の命運」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                    自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 上 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン発売日: 2020/01/23メディア: Kindle版自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 下 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン発売日: 2020/01/23メディア: Kindle版 本書は「国家はなぜ衰退するのか」で大国の興亡と制度の問題を論じたダロン・アセモグルとジェイムズ・ロビンソンによるそのテーマの考察をさらに深めた本になる.アセモグルとロビンソンは前著において,持続的経済成長が可能かどうかは政治・経済制度が包括的か収奪的かで決まるとした.しかし包括的制度がどのようにもたらされるかについては,収奪的制度下では創造的破壊が抑えられる傾向があるので収奪→包括の移行は難しいこと,しかしそれは不可能ではなく歴史的に何度か生じており,移行には多元的権力の成立が重要であ

                                      書評 「自由の命運」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                    • 書評 「技術革新と不平等の1000年史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                      技術革新と不平等の1000年史 上 作者:ダロン アセモグル,サイモン ジョンソン早川書房Amazon技術革新と不平等の1000年史 下 作者:ダロン アセモグル,サイモン ジョンソン早川書房Amazon 本書はダロン・アセモグルとサイモン・ジョンソンという2人の経済学者による「技術革新がどのような社会的経済的影響を与えるか」を語る一般向けの本になる.議論の焦点はまさに今大きな展開をみせているAI技術が私たちの社会や経済にどのように影響するのか(テックジャイアントが言うような楽観的な予測を信じていよいのか)というところにある. アセモグルはこれまでジェイムズ・ロビンソンと組んで,歴史的な自然実験という視点から国家や社会がどのような道をたどるか(どのような制度のもとで持続的経済成長が可能になるのか)を語る「国家はなぜ衰退するのか」「自由の命運」を書いてきた.本書のテーマはこれらの著作より狭い

                                        書評 「技術革新と不平等の1000年史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                      • なぜシェアリングエコノミーは理想を実現できなかったのか - デマこい!

                                        幸せな未来は「ゲーム」が創る 作者:ジェイン・マクゴニガル 早川書房 Amazon ゲーミフィケーション ―<ゲーム>がビジネスを変える 作者:井上 明人 NHK出版 Amazon 10年ほど前、「ゲーミフィケーション」という言葉が大流行しました。現実世界は「クソゲー」であり、退屈で苦痛の多いものです。しかし、ルールや報酬などを上手く整備すれば、まるでビデオゲームのように楽しいものに作り変えることができるかもしれない――。多くの人が、素朴にそう信じていたのです。 つい最近、当時よく読まれていた書籍を再読しました。 ジェイン・マクゴニガル『REALITY IS BROKEN 幸せな未来は「ゲーム」が作る』と井上明人『ゲーミフィケーション 〈ゲーム〉がビジネスを変える』の2冊です。現在の私たちは、これらの本が予測した10年後の未来に生きているわけで、言ってみれば「答え合わせ」をしながら読むこと

                                          なぜシェアリングエコノミーは理想を実現できなかったのか - デマこい!
                                        • 3人以上の起業家が推薦した26冊|byTRUST

                                          推薦本500冊以上から抽出。 50人の起業家が過去におすすめした本500冊以上を集計し、3人以上の起業家がおすすめした本をまとめました。 BEST26 BOOKS 一覧を見る5人以上が推薦した本FACTFULNESSメモの魔力THE TEAMゼロ・トゥ・ワンHARD THINGSホモ・デウス4人が推薦した本サピエンス全史人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているHIGH OUTPUT MANAGEMENTイシューからはじめよアフターデジタル反脆弱性国家はなぜ衰退するのか天才を殺す凡人良い戦略、悪い戦略7つの習慣3人が推薦した本嫌われる勇気共感SNSエンジェル投資家センスのいらない経営銃・病原菌・鉄人と企業はどこで間違えるのか?成功はゴミ箱の中に具体と抽象ザ・会社改造コンテナ物語言語化力 5人以上が推薦した本 FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界

                                            3人以上の起業家が推薦した26冊|byTRUST
                                          • ポール・コリアー『エクソダス』 - 西東京日記 IN はてな

                                            『最底辺の10億人』、『民主主義がアフリカ経済を殺す』などの著作で知られる開発経済学者のポール・コリアーが移民について論じた本。 トランプ大統領の誕生にBrexitと、移民の問題がクローズアップされる機会が続きましたが、この本の原書が出たのは2013年であり、トランプやBrexitについては論じていません。それでもいくつかの問題に関しては先取りして論じていおりますし、また、移民問題は解決したわけでものないので、まだまだタイムリーな内容となっています。 また、「最底辺の10億人」を研究テーマとしてきた著者らしく、移民を受け入れる側だけではなく、送り出す側への影響についても紙幅をとって分析しているのが特徴です。 著者は移民のもたらす正負の影響を分析しながら、最適な移民の規模や政策というものを探ろうとしています。 目次は以下の通り。 プロローグ 1 第Ⅰ部 疑問と移住プロセス 第1章 移民という

                                              ポール・コリアー『エクソダス』 - 西東京日記 IN はてな
                                            • 島田周平『物語 ナイジェリアの歴史』(中公新書) 7点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

                                              6月28 島田周平『物語 ナイジェリアの歴史』(中公新書) 7点 カテゴリ:歴史・宗教7点 アフリカの大国というとどこが思い浮かぶでしょうか? 南アフリカとエジプトという南北の端にある国が思う浮かぶ人もいるでしょうし、日本の教科書などでよくとり上げられるケニア、あるいは歴史のあるエチオピアなどが思い浮かぶかもしれません。 しかし、アフリカ大陸において人口もGDPも1位であるのはナイジェリアです(2018年のナイジェリアのGDPは3763億ドルで、3493億ドルの南アフリカを上回っている(iii p))。ナイジェリアはトインビーが指摘するアフリカの南北の境界線をまたぐ唯一の国でもあり(サハラ砂漠、リビア砂漠、アビシニア高原の南端に連なる線を境に、北の「アラブ主義」と南の「ネグロ主義」に分かれる)、アフリカのさまざまな問題を象徴する国ともなっています。 著者は長年地理学者としてナイジェリアを研

                                              • Amazon.co.jp: 自由の命運 上: 国家、社会、そして狭い回廊: ダロンアセモグル (著), ジェイムズ A ロビンソン (著), Daron Acemoglu (著), James A. Robinson (著), 櫻井祐子 (翻訳), 稲葉振一郎 (その他): 本

                                                  Amazon.co.jp: 自由の命運 上: 国家、社会、そして狭い回廊: ダロンアセモグル (著), ジェイムズ A ロビンソン (著), Daron Acemoglu (著), James A. Robinson (著), 櫻井祐子 (翻訳), 稲葉振一郎 (その他): 本
                                                • グレート・アクセラレーション - Wikipedia

                                                  グレート・アクセラレーション(英: Great Acceleration)は、人類の活動によって社会経済や地球環境の変動が急増している現象を指す。日本語では大加速[1]や大加速化[2]、人類活動の巨大な加速[3]とも呼ばれる。 社会経済システムと地球システムの各12の指標が、20世紀後半から急速に上昇傾向にあるという仮説にもとづいている[4]。開始時期は第二次世界大戦後で一致しており、年代については1945年、1950年代など諸説がある[3]。地球圏・生物圏国際協同研究計画(IGBP)が刊行した『グローバル変動と地球システム - 逼迫する地球環境』(2004年)という書籍で発表されて使われるようになった[5]。 グレート・アクセラレーションは、地球における人間活動の限界を定めたプラネタリー・バウンダリーとともに人新世の根拠となっている。人新世とは、人類の活動が地質学的なレベルで地球に影響を

                                                  • 22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書) | 成田 悠輔 (著) | 2022年書評#30 - ライフイズビューティフル

                                                    最近何かと露出が多い成田悠輔さんの著者を読みました。 22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書) 作者:成田 悠輔 SBクリエイティブ Amazon 📒 Summary + Notes | まとめノート 日本の民主主義を代表する一大イベントである選挙も終わり、あいも変わらず自民党の大勝という結果で終わりました。民主党はアメーバのように分裂を繰り返し、立憲民主党は議席を多く減らし続ける一方で、維新が第2政党となったり、SNSを活用したNHK党などSNSをハックして露出を増やす党が躍進するなど新しい風も感じることができました。 あまりに構造が変わらなく変化のなさに絶望感もある一方で、新しい民主主義のあり方の提案として成田悠輔さんの本はとても面白いものでした。 主張の主構造はAbemaなどで言われているような内容と変わらないのですが、それぞれの主張についての

                                                      22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書) | 成田 悠輔 (著) | 2022年書評#30 - ライフイズビューティフル
                                                    • Amazon.co.jp: 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 上: ダロンアセモグル (著), ジェイムズ A ロビンソン (著), 櫻井祐子 (翻訳): Digital Ebook Purchas

                                                        Amazon.co.jp: 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 上: ダロンアセモグル (著), ジェイムズ A ロビンソン (著), 櫻井祐子 (翻訳): Digital Ebook Purchas
                                                      • 書評 「なぜ大国は衰退するのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                        なぜ大国は衰退するのか ―古代ローマから現代まで 作者:グレン・ハバード,ティム・ケイン出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2018/02/23メディア: Kindle版 本書はグレン・ハバードとティム・ケインという経済学者による大国の衰亡を扱った本になる.原題は「Balance: The Economics of Great Powers from Ancient Rome to Modern America」.経済的な均衡がテーマになっており,タイトルからは一見財政緊縮本かという印象を受けるが,読んでみると単純な財政均衡主義を主張するものではなく,歴史を踏まえ,制度や政治過程を含んだ深い本になっている.また本書の議論はアセモグルとロビンソンによる「国家はなぜ衰退するのか(原題:Why Nations Fail)」における「一国の繁栄には包括的制度が重要」という主張や行動経済

                                                          書評 「なぜ大国は衰退するのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                        • チャーチル首相と菅首相の権力行使のちがい

                                                          菅首相が日本学術会議の新会員候補者6名を任命しなかったことが批判を浴びています。首相には任命権がありますが、日本学術会議が推薦した候補者が任命されなかったのは初めてのことです。 安倍政権に批判的な言動をとった学者を排除していることは明らかです。学問の自由の侵害であり、学者の発言を抑えつけるという意味で言論の自由の侵害でもあります。 日本学術会議は、文系・理系を問わず国内約87万人の科学者を代表し、「学者の国会」とも言われます。政治からの独立性が重要です。しかし、政府の批判をしたら会員に任命されないということになれば、政府に不都合なことをいわない「日本御用学者会議」になってしまいます。 学問の基礎は批判的精神だと思います。一般的に、学者は冷静かつ客観的な立場から政治を批判する傾向が強いと思います。そういった批判は、民主主義の健全さを保つのに不可欠な要素です。 露骨な政治介入で権力を行使する菅

                                                            チャーチル首相と菅首相の権力行使のちがい
                                                          • Amazon.co.jp: 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 下: ダロンアセモグル (著), ジェイムズ A ロビンソン (著), 櫻井祐子 (翻訳): Digital Ebook Purchas

                                                              Amazon.co.jp: 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 下: ダロンアセモグル (著), ジェイムズ A ロビンソン (著), 櫻井祐子 (翻訳): Digital Ebook Purchas
                                                            • 猪木武徳『経済社会の学び方』(中公新書) 7点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

                                                              11月2 猪木武徳『経済社会の学び方』(中公新書) 7点 カテゴリ:政治・経済7点 さまざまな受賞歴を持ち、日本経済学会会長も務めた著者による「経済社会の学び方」を論じた本。学問的な「方法論」というよりは、その一歩手前の「見方・学び方」について述べています。 ただし、博識に支えられたバランスの取れた見方は、経済学や社会学の素人だけでなく、それなりに学んできた人にも参考になるものだと思います。 経済学では先端的な方法が次々と開発されていて、それはそれで面白いのですが、ときには本書のようなベテラン研究者による一歩引いた視点も必要かもしれません。また、本書を読むことで「社会科学」と呼ばれるものを改めて考え直すきっかけにもなります。 目次は以下の通り。 第1章 まずは控え目に方法論を第2章 社会研究における理論の功罪第3章 因果推論との向き合い方第4章 曖昧な心理は理論化できるか第5章 歴史は重要

                                                              • ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン著、鬼澤忍訳『国家はなぜ衰退するのか―権力・繁栄・貧困の起源』(Daron Acemoglu and James A. Robinson, <i>Why Nations Fail: The Origins of Power, Prosperity, and Poverty,</i> New York: Crown Publishers, 2012, 529 p)

                                                                ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン著、鬼澤忍訳『国家はなぜ衰退するのか―権力・繁栄・貧困の起源』(Daron Acemoglu and James A. Robinson, Why Nations Fail: The Origins of Power, Prosperity, and Poverty, New York: Crown Publishers, 2012, 529 p)

                                                                • 『∂自由の命運 上・下 ダロン・アセモグル&ジェームズ・A・ロビンソン』

                                                                  のダロン・アセモグルとジェイムズ・A・ロビンソンの新作。原著の刊行から時間をおかずに邦訳が出て来るあたり、特にアセモグルや本書への期待の高さがうかがえる。 もちろん、その期待に違わない高密度な内容。 自由と繁栄を享受するのがいかに困難なことなのか。その困難性を、狭い回廊を進み、そして留まるというふうに説明するところから、原著のタイトルは「The Narrow Corridor」となっている。この狭い回廊の中を進んでいる状態を「足枷のリバイアサン」、国家の力が強大化して社会が貧弱な場合を「専横のリバイアサン」、社会の力が強大化して国家が貧弱な場合を「不在のリバイアサン」とする。それぞれのリバイアサンの事例を世界各国の歴史の中から紹介している。 上巻の前半部分は著者が提示するモデルの説明が中心となるが、特に第2章「赤の女王」が最後まで重要な役割を果たす。 「赤の女王」は『鏡の国のアリス』に登場

                                                                    『∂自由の命運 上・下 ダロン・アセモグル&ジェームズ・A・ロビンソン』
                                                                  • 三橋貴明『この手の話をおかしいと思わない空気がおかしい』

                                                                    三橋経済塾第九期の入塾申し込み受付中! 株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから 三橋貴明のツイッターはこちら 人気ブログランキングに参加しています。 チャンネルAJER更新しました。 「安倍政権のレガシー(後編):前半)」三橋貴明 AJER2020.9.14 令和の政策ピボット呼びかけ人に、高橋あさみ様(私立Z学園高等学校 1年4組 16歳)が加わって下さいました。 また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を! 主権者と権力を繋ぐ諸団体・国会議員・政党、そして「派閥政治」の真実 [三橋TV第289回] https://youtu.be/MdvXC2SGTpA TVが言わない格差拡大のカラクリ(三橋貴明) https://youtu.be/-VqPrFh4QlI 今のところ報じているのは、スポニチだけのようですが(他にもあ

                                                                      三橋貴明『この手の話をおかしいと思わない空気がおかしい』
                                                                    • Amazonブラックフライデーで10%還元500pt付与 - FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

                                                                      Amazon のブラックフライデーが11月22日から始まります。関連キャンペーンとして5000円分のAmazonギフトカードを購入すると、500ptを還元するキャンペーンを実施中です。 5000円分のAmazonギフト券で500pt 最もお得なAmazonギフト券の買い方 ブラックフライデーでKindle本70%還元キャンペーンも 5000円分のAmazonギフト券で500pt キャンペーンにはエントリーが必要。下記のリンクからエントリーが可能です。 www.amazon.co.jp その上で、Eメールタイプ・配送タイプのAmazonギフトカードを合計5000円以上購入します。すると、35日以内に500ptのAmazonポイントが付与されるということです。期間は1月3日まで。 実に10%還元。Amazonで日常的に買い物をする人なら、Amazonポイントの消費には困りませんね。 下記のリン

                                                                        Amazonブラックフライデーで10%還元500pt付与 - FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記
                                                                      • 「狭い回廊」に入って留まり続けることの困難 - 29Lib 分館

                                                                        ダロン・アセモグル, ジェイムズ・A.ロビンソン『自由の命運:国家、社会、そして狭い回廊』櫻井祐子訳, 早川書房, 2020. 制度の観点から各国比較をするという試み。『国家はなぜ衰退するのか』の続編となる。長いけれども一般向けである。原書は、The narrow corridor: states, societies, and the fate of liberty (Penguin, 2019.)である。 前著で「包括的」と「収奪的」の二つに分類された政治経済体制のうち、「収奪的」の方がさらに「専横的」と「不在」に分割されている。前者は国家が強すぎるケースで、後者は国家が機能せずに「社会」が強すぎるケースである。このときの「社会」とは、部族だったり、階級だったり、中間共同体だったりいろいろだ。「専横的」と「不在」のどちらのケースも、暴力を抑止することができず、個人の自由が失われる。結果

                                                                          「狭い回廊」に入って留まり続けることの困難 - 29Lib 分館
                                                                        • なぜ日本は経済大国になれたのか(前編)――アヘン戦争の衝撃 – MONEY PLUS

                                                                          1840年8月、イギリスの艦隊が中国を攻撃し、アヘン戦争が始まりました。 当時のイギリスは中国から茶や陶器を輸入している一方、中国側に輸出できる商品はインド産のアヘンくらいしかありませんでした。(※当時はイギリスがインドの植民地支配を拡大していた時期にあたります。1877年にはヴィクトリア女王がインド皇帝に即位し、イギリスによるインド支配が完成します) しかし国内の風紀悪化を懸念した清王朝は、アヘンの取り締まりを強化します。これが戦争の原因でした。当時は「貿易によって金銀を貯め込むことが国を豊かにする」という発想が根強く残っていた時代です。アヘンが輸出できなければ、イギリスの銀が流出して国が貧しくなると考えられたのです。 最新の装備を揃えたイギリス軍は、中国のジャンク船を次々に沈め、1842年には勝利を収めます。いち早く産業革命を果たした西洋に比べて、東洋の科学技術・経済・軍事力がいかに遅

                                                                            なぜ日本は経済大国になれたのか(前編)――アヘン戦争の衝撃 – MONEY PLUS
                                                                          • ダロン アセモグル , ジェイムズ A ロビンソン「自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊」(1) - 熟年の文化徒然雑記帳

                                                                            徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。 「国家はなぜ衰退するのか」の著者の新著で、今回は、文明社会の根幹である自由について、人間がどのようにして自由を獲得して、どのようにその自由が人類社会の繁栄に影響を与えてきたのか、ジョン・ロックの自由の定義から説き起こして、古今東西、時空を越えて分析し、人類の未来への道標を論じたのがこの本、 The Narrow Corridor: States, Societies, and the Fate of Liberty 自由を勝ち取り、経済的な繁栄を成し遂げた国々が、人類史上まれなのはなぜか? 人類社会の繁栄のためには、個人の自由と安全を確保維持する強力な国家=「リヴァイアサン」が必須だが、しかし、独裁主義的な専制国家で「専横のリヴァイアサン」となって国家が強くなりすぎれて

                                                                              ダロン アセモグル , ジェイムズ A ロビンソン「自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊」(1) - 熟年の文化徒然雑記帳
                                                                            • Kindleセールで買った本、今回は見送った本 - つのへび日記

                                                                              プライムデー期間(~2022/7/13)にセールの本から。 紹介したものはすべて50%オフ対象。 買った本 宝樹『時間の王』 時間の王 作者:宝樹早川書房Amazon 劉慈欣『三体』の公式二次創作の著者によるSF短編集。 待ってこれめちゃくちゃ面白そう。宝樹『時間の王』、買います。 pic.twitter.com/zN3TXh07OK— 🌱 (@tnhby) 2022年6月21日 曹操好きなので。 そういえばアニメ『パリピ孔明』面白かったですね。第二期作ってほしいな。 ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』(上下巻) ファスト&スロー (上) 作者:ダニエル カーネマン,村井 章子早川書房Amazonファスト&スロー (下) 作者:ダニエル カーネマン,村井 章子早川書房Amazon読書猿氏の『独学大全』序文でも紹介された「二重過程説」についての本。 前から気になっていた+翻訳者買い(

                                                                                Kindleセールで買った本、今回は見送った本 - つのへび日記
                                                                              • 「豊かな社会」を作る方法 - デマこい!

                                                                                出遅れた国々:インドの場合 京都大学の文化人類学者・梅棹忠夫は、1955年5月~11月にインド・パキスタン・アフガニスタンの調査旅行を行いました。このときに目撃した凄まじい貧困の様子を、彼は『文明の生態史観』のなかで次のように報告しています。 「インドを旅行していると、まったくたまげるような職業にぶつかる。ここでは、洗濯ものをほすのに、ものほしざおにかけたりはしない。女が身にまとうサリーは、ながい一枚の布である。ふたりの男が、その両端を手にもって、日のあたるところにたつのである。そのまま、かわくまでたっている。 わたしはまた、道ばたにはいつくばって、手で地面をたたいている男をなんどもみた。それは、道路の修理工である。道具ももたずに、れんがのひとつひとつを、素手で地面にうめこんでいるのである。おそるべき人海戦術だ」 (梅棹忠夫『文明の生態史観』〔中公文庫、1974年〕P.21) 当時のインド

                                                                                  「豊かな社会」を作る方法 - デマこい!
                                                                                • 「自由の命運」書評 支援と監視のたゆまぬ努力説く|好書好日

                                                                                  自由の命運 国家、社会、そして狭い回廊 上 著者:ダロン・アセモグル 出版社:早川書房 ジャンル:経済 自由の命運(上・下) 国家、社会、そして狭い回廊 [著]ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン リベラル・デモクラシーと市場経済こそが長期的な経済成長を可能にする。逆に、限られたエリートに権力と富が集中する収奪的な制度は、必ずや停滞と貧困につながる。このことを、明晰な経済理論と豊富な事例によって論証したのが、アセモグルとロビンソンの『国家はなぜ衰退するのか』である。 この本が世界的な話題を呼んでからはや数年、世界ではリベラル・デモクラシーへの不信が急速に拡大した。中国など、独裁的集権体制の下でも経済は発展するのではないか。このような変化を受けて刊行されたのが本書である。中国経済の今後に疑問を呈するなど、コンビの鋭鋒は衰えを見せないが、分析の手法はやや変化が見られる。 個人の自由を

                                                                                    「自由の命運」書評 支援と監視のたゆまぬ努力説く|好書好日