北大西洋の海底3800メートルに沈む豪華客船タイタニック号の探索中に行方不明になった潜水艇「タイタン」を捜索していた米沿岸警備隊は22日(日本時間23日未明)、無人探査機が海底で潜水艇の破片を見つけたと発表した。深海の水圧で押しつぶされ「壊滅的な内部破壊」が起きたと考えられるという。運航する米オーシャン・ゲート社も声明で、乗っていた5人全員が死亡したとの見方を示した。世界的な注目を集めた深海の捜索活動は、最悪の結末を迎えた。 米東部ボストンで記者会見した沿岸警備隊の担当者によると、22日に潜水艇の最後部の破片がタイタニック号の船首の残骸から約490メートル離れた場所で最初に見つかった。その後、周辺に散らばる先端部や主要構造部など「五つの主要な破片」を確認した。タイタニック号の残骸と衝突した形跡はなく、深海の水圧に耐えられず水中で大破したとみられるという。