トヨタ自動車が採用の5割を中途にする方針を固めたほか、ホンダも中途採用の比率を大幅に引き上げる予定であることが明らかとなりました。日本を代表するメーカーが相次いで従来型雇用の見直しに舵を切ったことで、終身雇用を前提とした日本型雇用はいよいよ終わりを迎えつつあります。 トヨタは2019年度における総合職の採用において、中途採用の比率を3割に引き上げ、最終的には5割にする方針を固めました。同社は他社と同様、新卒一括採用を人事戦略の基本としてきましたが、IT化やグローバル化による経営環境の激変を受けて、従来の採用方法では能力のある人材を確保することが難しくなってきました。このため、中途採用の比率を高め、即戦力となる人材を多数、採用することで組織の対応力を強化します。ホンダや日産など他社も中途採用の拡大を進めていますから、これはトヨタだけでの話ではなく、自動車業界全体の動きといってよいでしょう。