米ホワイトハウスでの口論が、アメリカとウクライナの同盟関係を破綻させ、欧州首脳を揺さぶった。そして、ドナルド・トランプ米大統領の外交政策を強引なまでに表現するという、J・D・ヴァンス米副大統領の主な役割を浮き彫りにした。ヴァンス副大統領はこのところ、世界を舞台に次々とパンチを繰り出している。そうやって攻勢に出る本人を動かすものは、その世界観を突き動かすものは、いったい何なのか。
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「平和構築」を専門にする国際関係学者 篠田英朗(東京外国語大学教授)のブログです。篠田が自分自身で著作・論文に関する情報や、時々の意見・解説を書いています。過去のブログ記事は、転載してくださっている『アゴラ』さんが、一覧をまとめてくださっています。http://agora-web.jp/archives/author/hideakishinoda 米国で共和党全国大会が開催され、暗殺事件をかいくぐったトランプ前大統領が正式に大統領候補として指名された。注目は、秘匿されていた副大統領候補が、J.D.ヴァンス上院議員となったことだ。 ヴァンス氏は、すでに広く報道されている通り、ラストベルト/スィング州の典型であるオハイオ州選出の39歳の若手である。特筆すべきは、貧しい労働者階級の町で離婚と薬物中毒を繰り返す母の貧困家庭で育ったこと、高卒で海兵隊員となってイラクで従軍した経験を持つこと、除隊後に
なんかミュンヘンの安全保障会議で、アメリカ副大統領のJDヴァンスが何やらいったとかで、Twitterで安全保障の専門家なる人々があれこれ論評していた。アメリカのヨーロッパとの決別姿勢があらわになったとか、もうアメリカはヨーロッパを支援しないぞとキレたとか、ロシアとの交渉が勝手に進められそうだとか。あとドイツが怒ったとかなんとか。 特にヨーロッパの報道は、アメリカがヨーロッパを侮辱した、上から目線で説教しやがって生意気だ、アメリカがヨーロッパを下に見てウクライナを見捨てることにしたとかいう話ばかり。 が、相変わらず報道ではその演説や発言の全体像が全然伝わってこず、言葉尻の断片ばかりなので、自分で原文を読んでみた。ついでに、きみたちにも読ませてやろう。ほらこれだ。そんな長くないよ。 2025年2月ミュンヘン安全保障会議J・D・ヴァンス米副大統領の発言 ……とお膳立てしてやっても、お前らが読まな
トランプ、ヴァンス台頭の根源にあるものとは?『平等について、いま話したいこと』(トマ・ピケティ&マイケル・サンデル)より第5章「能力主義」を全文公開 アメリカ副大統領のJ・D・ヴァンスは白人労働者階層の出身で、「ラストベルト」と呼ばれる中西部の貧困地域で育ちました(その詳細はヴァンスの著書『ヒルビリー・エレジー』に克明に描かれています)。そのような境遇から、彼が現在の地位に上り詰めることができたのはなぜか。その要因は、ふたつの意味で「能力主義 メリトクラシー」にあるといえるのではないでしょうか。第一に、能力主義社会であることで、階層移動が可能になっているということ。もしもアメリカが身分制社会であれば、「ヒルビリー(田舎者)」の男が副大統領になることは決してありませんでした。第二に、マイケル・サンデル教授が指摘するように、能力主義エリートの傲慢が大衆に屈辱と怒りを生み、トランプ支持につながっ
ドナルド・トランプ陣営から流出したとされる文書を公開したジャーナリストのアカウントをXがブロックし、当該文書を掲載したURLをプラットフォーム全体でアクセス禁止にしました。理由について、Xは「編集されていない個人情報の投稿に関する規則に違反したため」と説明しています。 X blocks links to hacked JD Vance dossier - The Verge https://www.theverge.com/2024/9/26/24255298/elon-musk-x-blocks-jd-vance-dossier X suspends journalist Ken Klippenstein after he published J.D. Vance dossier https://www.engadget.com/social-media/x-suspends-journ
題名の通り、AIサミットでの基調講演。 ヴァンス続きで、別にヴァンスのファンというわけじゃないが、AI会議でのアメリカのAI政策の話。 2025年パリAIサミットでのJ.D.ヴァンス米副大統領基調講演 このツイートで好意的に言われていたので、ちょっと見てみてついでに訳した。 トランプ政権AI責任者のデービッド・サックス氏も出演する「All-In Podcast」が先ほど公開されました。AIに関する重要だと思われる内容を以下にまとめます。 --- ・⭐️JD・バンスが火曜にパリで開かれた「AI Action Summit」で素晴らしいスピーチをした…— d (@rom13856511) 2025年2月15日 正直、このツイートで絶賛されているほどすごいとはおもわなんだ。AIには機会があるぞというのを言って、悲観論だの人類滅亡だのという話に終始しなかったというのが評価点らしいが、うーん。言って
『ヒルビリー・エレジー』J・D・ヴァンス (著), 関根光宏 山田文 (翻訳) フォークナー小説との接点・共通点、というのは。 『ヒルビリー・エレジー』 (光文社未来ライブラリー) 文庫 – 2022/4/12 J・D・ヴァンス (著), 関根光宏 (翻訳), 山田文 (翻訳) Amazon内容紹介2016年、無名の31歳の弁護士が書いた回 想録がアメリカでミリオンセラーとなっ た。「ラストベルト(さびついた工業地帯)」 と呼ばれる、かつて鉄鋼業などで栄えた地 域の荒廃、自らの家族も含めた貧しい白人 労働者階層の独特の文化、悲惨な日常を描 いた本書は、トランプ現象を読み解く一冊 として世界中でセンセーションを巻き起 こす。2020年、ロン・ハワード監督によっ て映画化もされた歴史的名著が、文庫で登 場! 解説・渡辺由佳里。 Amazon内容紹介ここから僕の感想 J.D.ヴァンス。今、話題の
米国で共和党全国大会が開催され、暗殺事件をかいくぐったトランプ前大統領が正式に大統領候補として指名された。注目は、秘匿されていた副大統領候補が、J.D.ヴァンス上院議員となったことだ。 ヴァンス氏は、すでに広く報道されている通り、ラストベルト/スィング州の典型であるオハイオ州選出の39歳の若手である。 特筆すべきは、貧しい労働者階級の町で離婚と薬物中毒を繰り返す母の貧困家庭で育ったこと、高卒で海兵隊員となってイラクで従軍した経験を持つこと、除隊後に苦学してオハイオ州立大学からイェール大学に進んで弁護士資格を取得した異例の経歴を持つこと、二年前に浪人中のトランプ大統領の支持を受けて当選したこと、などだ。 自身の半生をつづって2016年に公刊した『ヒルビリー・エレジー』(邦訳は2017年)は、ラストベルトの貧困家庭の出身でありながら、海兵隊での経験と大学での苦学をへて、エリート高額所得層に入っ
ブックファースト新宿店で毎年開催されている名著百選が今年も開催されている。12月31日まで行われているのでお近くの方は足を運んでみてほしい。 筆者もなぜか選者に選んでいただいたので、一冊紹介している(文芸畑の仕事をしているわけではない自分になぜこういう役割が回ってきたのか、詳細は知らない)。今年刊行の本ではないが、ある意味でタイムリーな本を選べたと思う。選んだ本は、米国副大統領候補のJ.D.ヴァンスが2016年に書いた自伝的な回想録『ヒルビリー・エレジー』である。 選評を引き受けたときはまだ大統領選の帰趨は明らかでなかったので、一つの賭けだったが、選挙が共和党の勝利に終わり、ヴァンスが副大統領に就任することは確実になっている現在、第二次トランプ政権の中枢を担う人物がどのような生い立ちを経てどのような価値観を形成するに至ったかを知っておくことの意味は大きい。 本書は、一般に米国の労働者階級が
日本はもう「トランプのアメリカ」には頼れない…ヴァンス副大統領演説の衝撃と、いよいよ始まる「新たな戦前」 ミュンヘン安保会議に参加したアメリカの副大統領J.Dヴァンスのスピーチが世界中で大きな波紋を呼んでいた。日本でも翻訳家の山形浩生氏がスピーチの全文の日本語訳を掲載し、大きな話題となった。 ネット上ではヴァンスが皮肉交じりのジョークとして語った「グレタ・トゥンベリのお説教にアメリカは10年耐えられたのだから、あなたがたのヨーロッパの民主主義だってイーロン・マスクの数か月間で壊れたりはしないだろう」のくだりがとくに話題になっていたのだが、そこは末節というか全体からすれば重要でない箇所だ。むしろスピーチ全体を日本の状況と重ねながら読んでいくと、ひたすら暗い未来を想像せざるをえない。 日本の「戦後」が終わり、「新しい戦前」の真っ只中に我々がいることを、否応なく実感させられる内容だったのだ。 米
ジェームズ・デイヴィッド・ヴァンス[1][2](1984年8月2日 - )は、アメリカ合衆国の政治家、作家、ベンチャーキャピタリスト。自伝『ヒルビリー・エレジー』で知られる。この自伝には作家本人が育ったアパラチア地方の価値観と、社会的問題との関連が描かれる。同書は2016年と2017年にニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに載り、2017年にはDayton Literary Peace Prizeの最終選考にも残った[3]。2016年の大統領選挙中は、白人労働者階層の姿を描いたものとして全米のメディアから注目を集めた[4][5]。 同書は人気を博し批評家からも賞賛されたが、アパラチア地方の批評家からは批判的な評価も受けている。ヴァンスは本来の意味での「ヒルビリー」でも白人労働者階層の代表でもなく、本来の「ヒルビリー」である祖父母やその故郷の人々(ヴァンス自身は少年期にそこで何度か夏を
日々刻々 橘玲 移り変わりの激しい世界の中でつい見逃しそうになる事件や経済、金融、社会問題などについて、作家・橘玲氏が鋭くメスを入れる。 バックナンバー一覧 トランプから40歳の若さで共和党の副大統領候補に指名されたJDヴァンスについては、じつはあまり興味がなかったのだが、イーロン・マスクやピーター・ティールなどテクノ・リバタリアンとの関係についてインタビューを受けることになって、すこし調べてみた。せっかくなので、シリコンバレーとトランプを結ぶこの「ヒルビリー(田舎者)」のことを、備忘録もかねて書いてみたい。 ちなみに、ヴァンスの出生時の名前はジェームズ・ドナルド・ボーマン(James Donald Bowman)で、母の再婚にともなって実父(ドナルド・レイ・ボーマン)の名前を消すためにジェームズ・デイヴィッド・ハメル(James David Hamel)となり、ニックネームのJDはそのま
「物語候補」には熱狂と胡散臭さが同居する。オバマもそうだった。だが、それは「物語候補」の宿命であり、「物語」が前提になっていることの爆発力を毀損するほどの懸念材料ではない、はずである。「はず」というのは、強い「物語」を持つ候補者には、「苦悩」➡︎「成功」への脱皮方程式にモデルの違いが存在するからだ。オバマのケースで上首尾にいったからといって他の政治家でもそうとは限らない。 オバマの場合、「物語」の苦悩の核心は人種をめぐる苦境(根無草の多人種・多文化の悩み)だった。その末に、シカゴでのコミュニティ活動で黒人社会に包まれ、ハワイやインドネシアを捨てて「シカゴ人」になることを決める。また、白人祖父母に育てられ、アジア人や白人と恋愛してきたオバマは、サウスサイドの黒人女性ミシェルとの結婚により「はれてアメリカ黒人になることを選ぶ」。だからオバマの成功への「脱皮」は共感を集めた。 共和党副大統領候補
現地時間の2025年2月10日(月)・11日(火)にパリで開かれた「人工知能アクションサミット」の中で、アメリカのJ・D・ヴァンス副大統領がヨーロッパ諸国に対して「AI分野の過度な規制は、革命をもたらす業界を破壊しかねないと我々は考えています」と警告を発しました。サミットでは、「包括的で持続可能なAIに関する宣言」に対してフランスや日本、中国などが署名しましたが、アメリカとイギリスは署名を拒否しました。 Vance tells Europeans that heavy regulation could kill AI | Reuters https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/europe-looks-embrace-ai-paris-summits-2nd-day-while-global-consensus-
ハフポストは7月30日、ヴァンス氏が2021年5月に保守系メディア「The Federalist」のインタビューで語った内容を報じた。「アメリカの人々にもっと子どもを持ちたいと思わせるために、共和党は何ができると思うか」という質問にヴァンス氏は、「少しばかり厳しいことを言うと、我々の国であるアメリカに存在する『子どもは持つべきではない』というイデオロギーと戦争を始めないといけません」と答えている。 子どもを持つことよりもキャリアを優先する女性を支援する人たちにも言及し、「寂しくて、孤独で、哀れ」と非難した。 ヴァンス氏が副大統領候補になって以降、家族や母親であることなどについての発言が大きく注目されている。 2021年に「Intercollegiate Studies Institute」の会議で行ったスピーチでは、現在副大統領を務めるカマラ・ハリス氏について「民主党の子なし猫好きおばさん
「平和構築」を専門にする国際関係学者 篠田英朗(東京外国語大学教授)のブログです。篠田が自分自身で著作・論文に関する情報や、時々の意見・解説を書いています。過去のブログ記事は、転載してくださっている『アゴラ』さんが、一覧をまとめてくださっています。http://agora-web.jp/archives/author/hideakishinoda 共和党全国大会でヴァンス上院議員が正式に副大統領候補指名を受諾する演説を行った。労働者のための政策をとる、という基調路線を、家族を大切にする価値観などと織り交ぜて強調したものだった。 https://www.youtube.com/live/P10uwbqcZzs 私が非常に関心を持ったのは、ヴァンス氏が、次々とバイデン氏の実績を非難していくところだ。バイデン氏が上院議員として賛成したNATA加入や中国との貿易取引で、アメリカの労働者の仕事がメキ
【渡邉哲也 Show】メディアによる宗教弾圧 - 「信教の自由」JDヴァンス米副大統領が講演 例えば安倍総理の暗殺を最初に #統一教会の問題 にすり替えた橋下さんとかですね。これ日枝さんのお気に入りなわけですよね。 それ以外にも #ミヤネ屋 さんとかですねそういったところがですね。必要以上に統一教会に対して叩いたということで。 これ #宗教弾圧… https://t.co/sqHI2V5oCu pic.twitter.com/xjJJTMX7Nv — あいだ けいこ (@SekaiShukyoNews) 2025年2月9日 例えば安倍総理の暗殺を最初に #統一教会の問題 にすり替えた橋下さんとかですね。これ日枝さんのお気に入りなわけですよね。 それ以外にも #ミヤネ屋 さんとかですねそういったところがですね。必要以上に統一教会に対して叩いたということで。 これ #宗教弾圧 をやったというこ
倉本圭造@新刊発売中です! @keizokuramoto 経営コンサルタント・思想家。マッキンゼー・船井総研等を経て、その後日本らしさを活かす一貫した新しい戦略の探求を始め、社会の真のリアルを見るため時にはブラック企業や肉体労働現場等にまで潜入した後独立。コンサル業のかたわら「個人の奥底からの変革」を支援する”文通サービス”も。その他詳細や著作情報はホームページ↓へ how-to-beat-the-usa.com 倉本圭造@新刊発売中です! @keizokuramoto ゼレンスキーとトランプ&ヴァンスの会談、最後の10分ぐらいだけ見るとずっとあんな口論してたように見えるが、そこまでの40分は冷静にディールが成立しかかるところまで行ってたというアメリカの政治学者の人のコメントが参考になった。「ただゼレはあと10分黙ってれば欲しい物全部持って帰れたのに」というコメントは考えさせられるね。 で
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