台北市長選に出馬した陳時中氏(手前右)と共に集会に参加した蔡英文総統(同左)=台北市で2022年11月12日午後9時31分、岡村崇撮影 台湾の統一地方選が26日に投開票される。現地では最大野党・国民党が優位だと報じられている。蔡英文総統が率いる与党・民進党が敗れれば、2024年総統選の情勢にも影響を及ぼす可能性がある。中国の習近平指導部が統一を目指して台湾への軍事的圧力を強める中、なぜ対中融和路線を取る国民党に勢いがあり、中国と対立する民進党が苦戦を強いられているのか。 「台湾人が民主主義を主張することは誰に対しての挑発でもない。国際社会が最も支持するのは、自信を持って団結し、決意を固めた台湾だ」。蔡氏は12日夜、台北市での集会で聴衆に訴えた。その声には危機感が強くにじんだ。 統一地方選は4年に1度で、台北など6直轄市を含む計22県市の首長や議員らを選ぶ。北部で国民党が地盤を維持し、南部は