東京都世田谷区の民家で見つかった「放射能ビン」騒動は、当初、“東京ですごいホットスポットが見つかった”と、市民運動家や反原発団体を大騒ぎさせた。 本誌では、市民団体などが騒ぐ程度の“ホットスポット”が珍しいものではないことを証明するため、専門家の助言を得て、原発由来ではなく放射線量の多い場所を探した。計測には、シンチレーションメータ(日立アロカメディカル社製=千代田テクノル提供)を使用した。 まず、街なかに普通にある代表格が花崗岩(かこうがん)である。建材や敷石、墓石などに広く使用されており、「御影石」の別名でも知られる。放射性のカリウム、ラジウム、トリウムなどを含むため、放射能を持つ。 花崗岩が大量に使われている建物として日本で最も有名なのは国会議事堂だろう。あの白亜の外壁は、総花崗岩造りである。 建物から約120m離れた正門前の地上1mで、0.18マイクロシーベルト/時だった(以下、こ