2000年前後に「超氷河期」 まず、前期については景気低迷による業績悪化というよりは、バブル期の過剰採用の反動が、各企業を採用抑制に向かわせていた時期だといえる。内定者の囲い込みを狙った高級料理店での接待や海外旅行への招待も当たり前だった超売り手市場から状況は一変。1994年には就職氷河期という言葉が新語・流行語大賞にノミネートされている。 97年の山一証券と北海道拓殖銀行の経営破綻によって、金融不安が表面化すると雇用環境は一層いてつく。2000年3月卒をめぐっては求人倍率が1倍を割り込む。ITバブルの崩壊も追い打ちをかけた。100社近くにエントリーをしても内定が得られない……。1990年代後半から2000年代前半にかけての後期は「超氷河期」とも呼ばれる厳しい時代となった。 キャリアを契約社員や派遣社員、パートといった非正規から始めることを余儀なくされ、成長機会を奪われたために、その後の景