人体のCG画像。赤で示されているのが僧帽筋。(ILLUSTRATION BY SEBASTIAN KAULITZKI, SCIENCE PHOTO LIBRARY PREMIUM) 痛みは痛みを生む、とよく言われるが、首の痛みは頭痛につながることを示す証拠が積み重なってきている。2023年7月に医学誌「Journal of Headache and Pain」に発表された研究により、首まわりの筋肉とある種の頭痛との関係が明らかになった。 研究者たちが50人の参加者を調べたところ、首の痛みと2種類の頭痛(緊張型頭痛と片頭痛)との関連を発見した。さらに、MRI(磁気共鳴画像法)スキャンの結果、頭痛のある人では僧帽筋(背中の中央から首や肩に伸びる筋肉)にわずかな変化があり、それが神経の活性化による炎症ではないかと研究者たちは考えている。 「僧帽筋の変化と、MRIスキャン当日までの30日間の頭痛日