職場のセクハラによって精神障害を患い、労災認定された福岡市の20代女性が、休職中に解雇されたことが分かった。労働基準法は仕事が原因で体調を崩した休職者の解雇を禁じている。女性の代理人弁護士が会社側に法令違反を指摘したところ、4日付で解雇の撤回と自主退職による解決金支給を通知してきた。弁護士は復職への環境整備をせずに退社を迫る対応を批判した上で「今回の事例は氷山の一角。周りの目を気にして労災申請すら控えるケースは多い」と強調する。 【写真】セクハラによる休職中に解雇された女性。「何重にも傷つけられた」 関係者によると、女性は2021年春の入社後、指導係の男性社員に社内や宴席で体を密着され、頭や頰を触られるようになった。耳元で「彼とはどこまでやったの」とささやかれるなど、断続的に行為は続いたという。 22年秋にうつ病と診断され、23年1月から休職している。今年1月に労災認定され、その約2週間後