脳梗塞のひとつ・ラクナ梗塞の画像。白い部分は脳組織が壊死(細胞が死ぬこと)してしまっている(画像は高島平中央総合病院の提供) 脳の血管が詰まることで脳組織の一部が壊死(えし: 死んでしまうこと)する脳梗塞。「脳梗塞は時間との闘い」とも言われ、発症後は1分1秒でも早く病院へと搬送し、発症後の時間を鑑みて「血栓溶解療法」などの最適な治療を施すことになる。 運よく一命を取りとめたとしても、患者の多くは脳梗塞の後遺症に悩まされる。後遺症にもいくつかの種類があり、これらの内容をしっかりと把握しておかないと、家族や友人らと無用な軋轢(あつれき)を生んでしまう可能性もある。 今回は、高島平中央総合病院脳神経外科部長の福島崇夫医師に、脳梗塞の後遺症について伺った。 日常生活に影響をおよぼしやすい神経障害 脳梗塞の後遺症の種類は「神経障害」「心的障害」「高次機能障害」に大別できる。血管が詰まり脳に血液が十分