イギリスのリズ・トラス首相は14日午前、クワジ・クワーテング財務相を解任した。後任には、ジェレミー・ハント元外相が決まった。トラス首相が党首選から公約した減税策などを含む「ミニ・バジェット」を財務相が発表して以来、ポンドが急落するなどイギリス経済は大混乱に陥り、与党・保守党内でも減税策の撤回とクワーテング氏の更迭を求める声が相次いでいた。 トラス首相は同日午後、首相官邸で記者会見し、現在の諸問題を前に経済安定を確保することが重要だと主張。そのために自分が断固として行動したのは正しかったとして、「難しいことだったが、私たちは嵐を乗り越える」と述べた。また、クワーテング財務相が9月23日に発表した減税策「ミニ・バジェット」の一部が市場の予想よりも「大きく速かった」と認めた。