米国産ジャガイモについて、(1)ポテトチップ加工用生鮮ジャガイモの通年輸入解禁(2)生食用ジャガイモの全面輸入解禁に向けた協議(3)防カビ剤の農薬から食品添加物への分類変更(4)その残留基準値の20倍緩和(5)遺伝子組み換えジャガイモの立て続けの認可(6)冷凍フライドポテトの関税撤廃、と続く措置のメッセージは明確である。 量と質の食料安全保障 日本の食料自給率が最低を更新したと報じられた。自給率目標が掲げられても、それに向けて上がる兆しは一向に見られない。食料安全保障には量と質の両面がある。まず、国民の命を守るために量を確保することが必要だが、同時に、食料の質、すなわち、安全な食料が確保されることが不可欠である。 畳みかける貿易自由化はとどまることを知らず、量と質の両面で食料安全保障のリスクが高まりこそすれ、緩和はしない厳しい状況にある。そういう中で、ジャガイモについても着実に量と質の両面