JR常磐線土浦駅のホームに設置されていた「行商台」。16日撤去された=土浦駅(鉄道博物館提供) 国鉄常磐線(当時)に登場した行商人専用列車=1950年10月1日、国鉄水戸駅 ■元従事者「時代の流れ」 茨城県産の農水産物を首都圏で販売する行商人が鉄道駅で荷物置き台として使った「行商台」が今月16日、土浦駅(土浦市)のホームからひっそりと撤去された。JR常磐線の各駅から大きな荷物を背負って大勢乗り降りする行商の姿が見られたのは、1950~70年代がピークで、2000年すぎまでほそぼそと続いた。撤去されたのは常磐線で最後の行商台で、〝歴史の証人〟は鉄道博物館(さいたま市)に収蔵された。かつて行商をした関係者からは「寂しいが時代の流れ」と懐かしむ声が聞かれた。 ■「貴重な資料」 行商台は長さ2.4メートル、幅0.9メートル、高さ1メートル。大荷物を背負った行商人が荷物を下ろさずに休めるよう台の部分