国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は横浜市で開いた総会で、地球温暖化の影響について7年ぶりとなる第2作業部会の報告書を承認し、31日公表した。農業や生態系などの面で「すべての大陸と海洋で影響が表れている」と断定。18世紀半ばと比べた世界の平均気温の上昇が今世紀末に4度を超えるなら、後戻りできない環境の激変を起こしかねないと警鐘を鳴らした。 報告書は、心配される温暖化のリスクとして、食料供給システムの崩壊や生態系の損失など八つの分野を挙げた。こうした影響が暴力的な紛争に発展する可能性にも初めて言及した。 世界の平均気温は、18世紀半ばの産業革命前から最近(1986~2005年平均)までに約0.6度上昇。昨年秋に公表された第1作業部会の報告書では、現状のペースで温室効果ガスの排出増が続くと、今世紀末にさらに2・6~4・8度上昇すると予測した。温室効果ガスを世界全体で大幅に減らせない
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