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Sociologyに関するscrewboundのブックマーク (52)

  • 酒井泰斗「なぜ『社会学はどこから来てどこへ行くのか』はどこにも辿り着かないのか」(2018.12.23) - socio-logic

    このことこそ、「普通である」ということなのだ。 それについて何も経験せず、何も考えなくてよい人びとが、普通の人びとなのである。 (岸 政彦『断片的なものの社会学』p. nn) 0-1. この文書について この文書は、 岸 政彦・北田暁大・筒井淳也・稲葉振一郎著『社会学はどこから来てどこへ行くのか』(有斐閣、2018年。以下『どこどこ』と略す) の最終章(第8章)を取り上げ、下記5つのトピックについて検討を行い、書がおこなっているエスノメソドロジー・会話分析(以下EMCAと略)の戯画化に対する反論を行うものである。 各章を月一のペースで公開することを予定しており、少なくとも2まで(なるべく3まで)は書き進めたいと考えているが、4と5については数か月後の状況をみて、執筆するかどうかを決める。 開き直りと割り切り:筒井・前田『社会学入門』への評価について (公開済) 調査協力者に対する作法 〈

    酒井泰斗「なぜ『社会学はどこから来てどこへ行くのか』はどこにも辿り着かないのか」(2018.12.23) - socio-logic
  • 阪大を去るにあたって: 社会学の危機と希望 | Theoretical Sociology

    明日から京大に異動になります。阪大には6年間、助/准教授として働きましたが、当に楽しい6年間でした。 最後に日の社会学に対する危惧を一つ述べておきます。日の社会学の特徴は、アカデミズムの軽視だと思います。すなわち、学会報告や学会誌を軽視しているということです。学会発表もせず、学会誌に論文を投稿もせず、それでも社会学者づらしてを出版したり、さまざまなメディアで発言することができるのが、日社会学の実情です。このようなことが起きるのは、学会報告や学会誌が、新人の登竜門として位置づけられており、その評価が低いからだと思われます。エライ先生はしか書きません。エライので査読を受ける必要もありません。こっそり紀要などに考えを公開することはありますが、人から評価されるのは恐ろしいので、学会誌には絶対投稿しません。出版社もが売れさえすればいいので、研究の水準や主張の真偽は気にしません。エライ先

    阪大を去るにあたって: 社会学の危機と希望 | Theoretical Sociology
  • 本日の講義(社会学史)をもとに - shinichiroinaba's blog

    岸政彦・北田暁大・筒井淳也・稲葉振一郎『社会学はどこから来てどこへ行くのか』というは日の社会学の現状についてのよもやま話であり、「社会学は地味な学問なんだから地味にやろうよ」というメッセージを派手にやっているという変なですが、その背景について少し考えてみましょう。 ひとつにはこれが著者たちをデフォルメしたファンシーなイラストを表紙にしたうえに、缶バッジなどのノベルティまで展開する下品な販促を仕掛けている、という事実の含意です。書の版元である有斐閣は元来、法律書を中心に人文社会科学の学術書を手広く展開する老舗出版社であり、ひどくお堅いイメージがありますが、近年では重心が法律書、学術書からより広い分野の教科書、入門書へとシフトし、合わせて全体としてライト化、ポップ化の印象があります。よく知られているところでは西洋貴族の紋章風の、獅子と鷲をあしらった社章を「シッシーとワッシー」とゆるキャ

    本日の講義(社会学史)をもとに - shinichiroinaba's blog
  • 『社会学はどこから来てどこへ行くのか』出版によせて - 社会学者の研究メモ

    今月(2018年11月)、四人の社会学者の対談集、『社会学はどこから来てどこへ行くのか』が出版された。私以外の三人は、社会学の世界に限らず高い認知度があって、どういったいきさつからか、そこに私も混ざっているのだが、いくばくか場違い感があるのは否めない。 社会学はどこから来てどこへ行くのか 作者: 岸政彦,北田暁大,筒井淳也,稲葉振一郎出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2018/11/14メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る 私はどちからといえば、他の三人と比べて制度としての社会学の世界に浸かっている度合いが強い。社会学会、家族社会学会、数理社会学会では面倒な≒重要な役を仰せつかっているし、大規模な調査プロジェクト(SSMやNFRJ)に参加しているし、そういったしがらみのなかで雑務に追われるのが日常だ。一日の仕事時間の1/4くらいは、広い意味では学会関係

    『社会学はどこから来てどこへ行くのか』出版によせて - 社会学者の研究メモ
  • 社会学はどこから来てどこへ行くのか| 有斐閣

    地道な社会調査の労苦と豊穣さ,学史・理論研究の凄み,そして研究者から見た現代社会の問題点とその理解経路について,侃々諤々の議論をそのまま一冊に収録した数年間におよぶ白熱の対話記録。社会学の到達点と展望を楽しみながら読み,考え,共有してほしい。 ※電子書籍配信中!*電子書籍版を見る* ◆書斎の窓にて,書に関わる対談を掲載しています。 →記事を読む ※書の第1章のもとになった「書斎の窓」連載(全6回)を以下のページにてお読みいただけます。 第1回 1990年代の「社会学」 第2回 社会調査と社会学の変貌 第3回 必要とされる社会学と調査史 第4回 社会記述のこれから(2) 第5回 社会学における「理解」 第6回 他者の合理性の理解社会学 はじめに 第1章 社会学はどこから来てどこへ行くのか 第2章 社会学は何に悩み,何を伝えたいのか 第3章 社会学は何をすべきで,何ができるのか 第4章 質

  • いつの時代でも「若者の叩き方」を提示する、社会学者たちの功罪(後藤 和智) @gendai_biz

    時代をつくった「社会学者」 皆様は、論壇において一時代を築いた「社会学者」と聞くと誰を想像するでしょうか。 私の文章を読んでいる方なら、恐らく少なくない人が「宮台真司」と答えるかと思います。 宮台は、1990年代にいわゆる「ブルセラ論争」から1995年のオウム真理教事件、1997年の「酒鬼薔薇聖斗」事件、そして1998年の栃木県の教師刺殺事件など、そのときどきに手を変え品を変え、若い世代の「問題行動」を採り上げて、「いまの社会はこうだ」というものを提示してきました。 あるいは、若者の労働問題に関心のある人なら、私も名を連ねている『「ニート」って言うな!』(光文社新書、2006年)の著者のひとりである「田由紀」、フェミニズムなら「上野千鶴子」、もしくは2010年代以降「若者代表」として売り出した「古市憲寿」などを挙げる人もいると思います。 「パラサイト・シングル」「希望格差」「婚活」 とこ

    いつの時代でも「若者の叩き方」を提示する、社会学者たちの功罪(後藤 和智) @gendai_biz
  • なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか?/打越正行氏インタビュー - SYNODOS

    沖縄の下層の若者たちは、剥き出しの暴力に支配された地元や職場からなぜ抜け出せないのか? それは生活様式や「文化」の問題ではなく、産業構造や経済の問題だと語る打越正行氏に話を伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――打越さんの研究について教えてください。 私は、若者文化、なかでも暴走族、ヤンキーの若者の文化について研究しています。そうした若者たちと活動をともにし参与観察をしたり、彼らに生活史インタビューを行ってきました。 暴走族のバイク倉庫に通い、建築現場で一緒に汗を流しながら、彼らの生活と仕事について調べるんですね。そのなかで、彼らが建築業や風俗経営業、違法な就労などといった、厳しい生活や仕事になぜ就くようになるのか、つまり沖縄の下層若者の就労をめぐる再生産過程に関心を持ちました。 沖縄には「ゆいまーる」という、相互に友好的に助け合う「つながり」があるといわれます。ところが、調査を進めていく

    なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか?/打越正行氏インタビュー - SYNODOS
  • 東大・社会学の先生に聞いた「私たちのまわりに“いい男”がいない理由」|ウートピ

    結婚はしたいけど、それ以前にそもそも「いい男」がいない。それなりに努力はしても、付き合いたいと思える相手に、全然出会えない。ならば、いっそのこと結婚しなくてもいいか……。 あまりに「いい男」がいなくて、なかば諦めの境地に達しかけている女性も少なくないはず。 「いい男がいない」 この自分の努力ではどうにもできない状況を、せめて納得できるように説明してほしい。そこで今回は、歴史社会学やセクシュアリティ研究をご専門としている東京大学准教授の赤川学(あかがわ・まなぶ)先生に、社会学の観点から「いい男がいない理由」を教えていただくことにしました。 【関連記事】“運命の相手”を探している貴女へ 私たちの恋愛がしんどいのはなぜ? はじめまして、赤川先生 ——赤川先生、今日は突然の取材依頼にもかかわらず、快くインタビューを受けていただき、当にありがとうございます。 赤川学先生(以下、赤川):いえいえ……

    東大・社会学の先生に聞いた「私たちのまわりに“いい男”がいない理由」|ウートピ
  • 「比較しろ」って簡単に言いますけどね――質的調査VS量的調査/岸政彦×筒井淳也 - SYNODOS

    社会学の中でも質的調査と量的調査の間には壁がある!? 生活史を中心とした質的調査を行っている岸政彦氏と、計量を使った量的調査が専門の筒井淳也氏が「ずっと前から内心思っていたこと」をぶつけ合う。遠慮なしのクロスオーバートーク。(構成/山菜々子) 筒井 ぼくと岸さんはなかなか、普段は会う機会が少なくて、こうして二人で話をするのははじめてですね。たぶんパーソナリティも違うし。 岸 同じ社会学の中でも、ぼくは生活史を中心とした質的調査、筒井さんは計量を使った量的調査をしています。 普段はあまり交流のない二つの分野ですが、今日は、お互いに思っていることを遠慮なく話し合ってみたいと思います。社会調査は質的調査と量的調査に分かれていると、筒井さんは感じていますか。 筒井 分かれているんじゃないでしょうか。「あなたは質的の人? 量的の人?」という聞き方をしますよね。もちろん、共通点はありますが、質的と量

    「比較しろ」って簡単に言いますけどね――質的調査VS量的調査/岸政彦×筒井淳也 - SYNODOS
  • 社会学をバカにするな

    ユウタロス Ver.R.I.P @bishop_ring アイドルとかキャバ嬢を研究していますというのは学問じゃねぇと言うのはなんとも偏狭ですよ。まして社会学はクソなんていうのは悲しいったらありゃしない。皆立派な最高学府で学んだのならもっと寛容になってはくれまいか。 変な奴は人格を攻撃してくれたまえ。社会学は巻き込まないでおくれ。 2016-08-22 23:41:40 NKPMとイッパイアッテナ(入院中) @KPtan2 社会学者界隈には変な奴が多いと思ってはいるが、ユウタロスさんの主張は正論やね。社会学そのものよりその界隈にいる変な人個人への批判をすればいい。とはいえ、なぜ、社会学者界隈には変な奴が多いのかという現象にも興味あるんだよね。 twitter.com/bishop_ring/st… 2016-08-22 23:50:57

    社会学をバカにするな
  • “貧しい”とは何なのか?「貧困」のリアルを考えるヒント

    1986年生まれ。日学術振興会特別研究員などを経て、現在、立命館大学産業社会学部准教授。社会学的視角から、人々の生活における政治的側面、社会運動・政治活動の文化的側面を捉える。著書として『社会運動のサブカルチャー化』(せりか書房)、『社会運動と若者』(ナカニシヤ出版)。個人ウェブサイトは kyokotominaga.com こんにちは、富永京子です。現在は夏から秋にかけて刊行予定の著書を執筆している真っ最中なのですが、その中では「貧困問題」も扱っています。いろいろな社会組織で、「貧困」は問題の核になってきましたし、貧困の捉え方も世代や地域によって大きく異なっています。貧困そのものというより、何を貧困とするか、貧困によって何を奪われるのかということが問題を引き起こす事態も少なくありません。 貧困とは、お金がない状態、貧乏であること、べるものや住むところがない状態を指すと思いがちですが、実

    “貧しい”とは何なのか?「貧困」のリアルを考えるヒント
  • 西阪仰 - Wikipedia

    西阪 仰(にしざか あおぐ、1957年 - )は、日の社会学者、千葉大学名誉教授。専攻はエスノメソドロジー・会話分析。 来歴[編集] 早稲田大学大学院文学研究科博士課程社会学専攻単位取得退学。1997年「相互行為分析という視点」により、博士(文学)(早稲田大学)の学位を取得。1988年明治学院大学社会学部社会学科助手、89年同専任講師、92年同助教授、98年同教授。2014年千葉大学文学部教授。2023年千葉大学文学部退職2023年度前期早稲田大学文化構想学部にて、2023年度後期立教大学大学院にて、ゼミ担当。 著書[編集] 『相互行為分析という視点 文化と心の社会学的記述』金子書房 認識と文化 1997 『心と行為 エスノメソドロジーの視点』岩波書店 現代社会学選書 2001 『分散する身体 エスノメソドロジー的相互行為分析の展開』勁草書房 2008 共編著[編集] 『語る身体・見る

  • 出生率をめぐるパズルと、それに対する「答え」(筒井淳也) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    少子化のパズル出生率についての研究では、ひとつのパズル(謎)があります。そのパズルとは、次のようなものです。 日を含む経済先進国の間で1970年前後からみられた出生率の急激な低下は、主に女性の職場進出によるものだ、と考えられています。特に高い学歴を獲得した女性が増え、彼女たちが高い収入を得るようになると、結婚して子どもをもつことで失ってしまう収入が増えるために、少子化が進むのだ、という考え方です。 そして(少なくとも1980年代までは)たしかに、女性の就業率と出生率は各国内でマイナスの関係にありました。つまり、女性の職場進出が進むに連れて、出生率は下がる傾向が続いたのです。 ところが、1990年代くらいから、この理論では説明できない事態が生じたのです。それは、下の図1のような分岐が生じた、ということです。 図1 出生率の推移についてのイラストつまり、アメリカやスウェーデンなど、女性の職場

    出生率をめぐるパズルと、それに対する「答え」(筒井淳也) - エキスパート - Yahoo!ニュース
  • 伝統的家族の復権は少子化問題を解決するか?(筒井淳也) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    効果がなかったこれまでの少子化対策アベノミクス「新3の矢」のひとつに、「希望出生率1.8の達成」という目標が掲げられています。出生率あるいは出生数に対して政府が数値目標を掲げたのは、あまり例がない新しい試みです。過去の政府系の委員会でも、数値目標を掲げようという動きはありましたが、報告書等に盛り込まれることは避けられてきました。その理由は様々でしょうが、戦争体験からくる人口政策への嫌悪感や、個人的選択への過度の介入への忌避感があるのだと思います。 それでも政権が数値目標の公表に踏み切ったのは、その数値が結婚や出産に関する人々の「希望」がかなったときに実現する数値である、という主張が背後にあります。希望しない人に無理強いしているのではなく、希望が叶うように政府が助けますよ、ということでしょう。 それにしても、日のこれまでの少子化対策にはほとんど効果がありませんでした。図1をみてください。

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  • 閉じた世界の論理を記述したい/『日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ』著者、牧野智和氏インタビュー - SYNODOS

    閉じた世界の論理を記述したい 『日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ』著者、牧野智和氏インタビュー 情報 #新刊インタビュー#自己啓発#片づけ ――日は、『日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ』著者の牧野さんにお話を伺います。前著『自己啓発の時代』では、2010年ごろまでの自己啓発書について取り上げられていますよね。リーマンショック後の景気悪化や震災など、この頃から、社会情勢はまたどんどん変わって行きましたが、自己啓発の分野にも変化があったのでしょうか。 編集者さんにお話をうかがうなかで、幾人かがリーマンショック以降、より「質的なもの」が求められているようだと仰っていました。ですが、自己啓発書全体のトーンが明らかにそれを受けて変化したという傾向は、さして観察できなかったように思います。男性向けビジネス書のトーンが一部強迫的になっているところはある気がするのですが

    閉じた世界の論理を記述したい/『日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ』著者、牧野智和氏インタビュー - SYNODOS
  • 「自己啓発書」は社会の何をうつし出しているのか?

    書店へ行くと、平積みにされた書籍を多々目にする。その中心を成しているのは、悩めるビジネスパーソンに向けた自己啓発書であったりする。自己啓発書は社会の何をうつし出しているのか。この4月に『日常に侵入する自己啓発――生き方・手帳術・片づけ』(勁草書房)を上梓した社会学者の牧野智和氏(大女子大学人間関係学部専任講師)に、自己啓発書が提示する価値観やその変化などを中心に話を聞いた。 ーー書では様々なジャンルの自己啓発書メディアを取り上げています。たとえば、男性向けでは「20代までに〇〇をしよう」などの「年齢」「年代」を扱った書籍群。女性向けとしては、片づけについて言及されています。最近では、今年4月にTIME誌が発表した「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた『人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版)の著者・近藤麻理恵さんが注目されています。書を読んで、掃除や片づけは自己啓発と

    「自己啓発書」は社会の何をうつし出しているのか?
  • 「公共性」ノート:再分配か承認か - 社会学者の研究メモ

    某出版企画で「公共性(公共圏)」や「市民社会」について書くことになりました。いろいろ復習しなきゃならなくなりましたので、ノートを作っていきます。(ひっそり作っていくと飽きるのでいくつか記事にします。) 第一弾はナンシー・フレイザーandアクセル・ホネット。 再配分か承認か?―政治・哲学論争 (叢書・ウニベルシタス) 作者: ナンシーフレイザー,アクセルホネット,Nancy Fraser,Axel Honneth,加藤泰史出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2012/10メディア: 単行購入: 2人 クリック: 30回この商品を含むブログ (10件) を見る 上記の2章、ホネット「承認としての再配分」の読書メモ。 第1節 社会的不正の経験の現象学について ホネットがいうには、フレイザーは社会運動を批判理論の拠り所にする際、「社会運動は再分配を主張するものから、アイデンティティ・ポリ

    「公共性」ノート:再分配か承認か - 社会学者の研究メモ
  • Vol.8 齋藤 直子先生 | 大阪市立大学女性研究者支援室

    Profile 1973年生まれ。2007年、奈良女子大学大学院人間文化研究科にて博士(学術)取得。専門は、社会学。部落問題研究と家族社会学の観点から、部落出身者への結婚差別問題について研究している。 「人権問題は、語ってはいけない」? 子どもの頃から、ぼんやりとですが、社会とか人々の生活というものに興味がありました。 思い返せば、小学校の課題で、図画工作や読書感想文などで表彰されることはほとんどなかったのに、「同和問題の作文」だけは、毎年、市の作文集に掲載されていました。ただ、いつも、先生がこっそり「載せていいかな」と告げるだけで、匿名の掲載だし、みんなの前で表彰されることもありませんでした。人権問題は、ひとまえで語ってはいけないという雰囲気がありました。 高校までそのような環境にいたのですが、大学では、これまでの疑問に答えてくれるような授業にいくつも出会えて、しかも「人権問題、おおっぴ

  • 北田暁大・岸 政彦「社会学はどこからきて,どこへ行くのか?:第1回 1990年代の「社会学」」 - 連載・対談 - 書斎の窓 | 有斐閣

    東京大学大学院情報学環教授 北田暁大〔Kitada Akihiro〕 龍谷大学社会学部准教授 岸政彦〔Kishi Masahiko〕 岸 この対談は、「社会学はどこからきて、どこへ行くのか?」というテーマで進めたいと思います。社会学の現状を、研究環境や研究動向から、おおまかに捉えて、もういちど考えようと思っています。まず簡単に自己紹介から始めます。僕は2年前に、戦後の沖縄のことを論じた『同化と他者化――戦後沖縄の土就職者たち』(ナカニシヤ出版、2013年)というを出版して、そのあと『街の人生』(勁草書房、2014年)という、生活史のインタビューをそのまま載せたを書いていますが、を書くようになったのはこの2年くらいです。このあとも何冊か、順次出ることになっています。北田さんは、僕から見ると若いときから世に出ていた方で、1970年前後生まれの同世代のなかでは、燦然と輝くスターです(笑)

  • ディスタンクシオン

    タイトルをみて「?」と思われましたか。これは,「差異」という意味の仏語です。綴りは「distinction」ですが,仏語だと「ディスタンクシオン」と読みます。 社会学をちょっとかじった方ならお分かりでしょうが,フランスの社会学者ブルデューが,このタイトルの名著を公刊しています。邦訳は藤原書店から出ています。石井洋二郎教授の訳です。 このでは,人々の趣味や嗜好が階層によって大きく異なることが明らかにされています。たとえば,読む雑誌を調べると,ホワイトカラー層は文芸誌を好むが,ブルカラー層は大衆誌を好む。服装,映画,スポーツなどにおいても,階層による違いが明瞭に出るのだそうです。 まさに「差異(distinction)」ですが,これは階層がはっきりしている西洋の話であって,日ではこういう現象は見られないのではないか,といわれます。なるほど。教育社会学の授業でこういう話をしても,ピンとこない

    ディスタンクシオン