並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 108件

新着順 人気順

遺伝的多様性の検索結果1 - 40 件 / 108件

  • きのこマニアが「なめこ」の起源について解説するよ

    やあ(´・ω・`) きのこ増田だよ。 日頃ホッテントリ入りしたきのこ関連の記事を、気まぐれで解説しているよ。 「なめこ」の起源 “60年前に福島県で採取の野生の菌に由来” https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220615/k10013672561000.html 今回はみんな大好き「なめこ」の起源について解説するよ。 起源の誤解を解くよブコメで散々指摘されているとおり、あくまで日本で栽培されているなめこの99%は、 引用:60年前に福島県喜多方市で採取された野生のなめこの菌に由来する ってことだよ。無論、日本中でごく普通にみられる野生のナメコの起源が全て福島県産というわけではないよ。記事にもしっかり 引用:野生の菌では遺伝的な多様性がみられた一方、菌床栽培の菌は1つの系統に分類され、それぞれが遺伝的に極めて近い関係だと明らかになった と書いてあるよ。まあ、

      きのこマニアが「なめこ」の起源について解説するよ
    • 幼なじみが絶対に勝てる気がしない進化心理学 - 本しゃぶり

      なぜ幼なじみは負けヒロインなのか。 なぜ幼なじみヒロインは冷遇され続けたのか。 その答えは我々の遺伝子に刻まれている。 【目次】 勝てるはずがない 近親相姦というタブー 毎日会ったら姉弟だ 幼馴染は結ばれない 終わりに 参考書籍 『人類進化論 霊長類学からの展開』 『赤の女王 性とヒトの進化』 『進化心理学から考えるホモサピエンス 一万年変化しない価値観 』 『われわれはなぜ嘘つきで自信過剰でお人好しなのか 進化心理学で読み解く、人類の驚くべき戦略』 幼馴染が勝利する話を解説した記事 2021/05/05 追記 2021/12/05 追記 勝てるはずがない 2021年春アニメで最も言及したくなるタイトルは『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』だ。 第1話 幼なじみが絶対に負けないラブコメ 松岡禎丞Amazon いや、無理だろ。URLの時点で敗北している。 とはいえ見てみないと確かなことは言え

        幼なじみが絶対に勝てる気がしない進化心理学 - 本しゃぶり
      • あーだめだめ

        ところどころ正しいのに所謂「種の保存」的な理解をしているせいで変な解釈になってる。 Re: 滅び/女王殺し一部は正しい(「複数の女王の血統からなるコロニーでは女王殺しが行われないのに対し、単一の女王の血統のみからなるコロニーにおいては女王殺しが起こりやすい」とか)。 女王殺しはなぜ起こるか、未だすべてが明らかではないが、わかっている部分を説明しましょう。 まず学校で習った血縁選択を思い出してください。 ハチのような半倍数性の性決定様式では、(同母同父の)姉妹との血縁度は0.75で、自身の息子・娘との血縁度0.5を上回りますね? つまり自分が子供を産むより自分の姉妹を増やしてもらった方が進化的にお得なワケです。 ゆえに一見適応度が低そうなワーカー(働き蜂)形質も、包括適応度でみれば適応的な形質と言えるでしょう。 しかし、オス(ドローン)はちょいと違います。女王とその息子の血縁度は0.5ですが

          あーだめだめ
        • 全ゲノム解析で明らかになる日本人の遺伝的起源と特徴

          理化学研究所(理研)生命医科学研究センター ゲノム解析応用研究チームの寺尾 知可史 チームリーダー(静岡県立総合病院 臨床研究部 免疫研究部長、静岡県立大学 薬学部ゲノム病態解析講座 特任教授)、劉 暁渓 上級研究員(研究当時:ゲノム解析応用研究チーム 研究員; 静岡県立総合病院 臨床研究部 研究員)、東京大学医科学研究所附属ヒトゲノム解析センター シークエンス技術開発分野の松田 浩一 特任教授らの共同研究グループは、大規模な日本人の全ゲノムシークエンス(WGS)[1]情報を分析し、日本人集団の遺伝的構造、ネアンデルタール人[2]およびデニソワ人[3]由来のDNAと病気の関連性、そしてゲノムの自然選択が影響を及ぼしている領域を複数発見しました。 本研究成果は、日本人集団の遺伝的特徴や起源の理解、さらには個別化医療[4]や創薬研究への貢献が期待されます。 今回、共同研究グループは、バイオバン

            全ゲノム解析で明らかになる日本人の遺伝的起源と特徴
          • 書評 「ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

            ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか?~進化の仕組みを基礎から学ぶ~ (光文社新書) 作者:河田 雅圭光文社Amazon 本書は進化生物学者河田雅圭による進化の一般向けの解説書になる.河田は新進気鋭の学者であった1990年に「はじめての進化論」を書いている.当時は行動生態学が日本に導入された直後であり,新しい学問を世に知らしめようという意欲にあふれ,かつコンパクトにまとまった良い入門書だった.そして東北大学を定年退官して執筆時間がとれるようになり,その後の30年以上の学問の進展を踏まえ,改めて一般向けの進化の解説書を書いたということになる.ダーウィンの議論の今日的当否を問うような印象の題名だが,それは本書の極く一部の内容で,基本的にはいくつかの誤解が生じやすいトピックを扱いつつ進化とは何かを解説する書物になっている. 第1章 進化とは何か 1.1 そもそも進化とはなんだろうか? 第1章第

              書評 「ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
            • 東大がオスだけを狙って殺す細菌タンパク質「Oscar(オス狩る)」を発見! - ナゾロジー

              オスだけを狙って殺す細菌タンパク質を発見!オスだけを狙って殺す細菌タンパク質を発見! / Credit:Canva「ボルバキア」は昆虫の半数以上に感染していることが知られている「最も成功した寄生者」と言われています。 成功の秘訣は、性システムのハイジャックでした。 これまでの研究により、ボルバキアが感染すると宿主には①オス殺し、②オスからメスへの性転換、③メスだけでも生殖できる単為生殖能力の獲得④ボルバキアに感染した卵子しか精子が受精しなくなる細胞質不和合など、4種類の変化が起こることが知られています。 これら4種類の変化は性システムのハイジャックによって発生しており、どの場合でも感染したメスを増やす方向に働きます。 ボルバキアは細胞内部に感染するタイプの寄生者であり、通常感染の他に卵子に紛れ込むことで母から子へと遺伝子のように伝染することが可能です。 そのためボルバキアは感染した種内でメ

                東大がオスだけを狙って殺す細菌タンパク質「Oscar(オス狩る)」を発見! - ナゾロジー
              • ミツバチの寿命、この40年で半分に縮まったらしい

                ミツバチの寿命、この40年で半分に縮まったらしい2022.11.19 12:0034,335 Angely Mercado - Gizmodo US [原文] ( 湯木進悟 ) 原因はまだ不明…。 ミツバチはハチミツの生産に欠かせないだけでなく、草花の受粉を助け、生態系における重要な役割を果たしています。ところが、このほどミツバチをめぐる研究調査で、意外なる新発見がありました。 どういうわけか寿命が半分に!Scientific Reportsで発表された研究の当初の目的は、どうすればミツバチの寿命を延ばせるのかというポイントでした。しかしながら、研究チームは、そもそも近年のミツバチが、以前ほど長生きできていないというデータに向き合うこととなります。たとえば、1970年代の同種の調査において、ミツバチの平均寿命は34.3日というデータが残っていましたが、2010年代に入ると、ミツバチの平均寿

                  ミツバチの寿命、この40年で半分に縮まったらしい
                • 進化における「適応」という言葉をめぐって|河田 雅圭

                  進化における「適応」という用語の使い方には、古くから議論があり、その使い方には注意が必要である。最近、G.C. Williamsの『適応と自然選択』の邦訳(1)が出版され、その訳者である辻和希氏の後書き(2)でも「適応」の間違った使い方が指摘された。しかし、適応という概念は、その使い方が難しく、生物学のなかでも、その用法は混乱しているところがある。ここでは、最近の自然選択の研究を踏まえながら、なぜ適応という概念の適用が困難かを解説する。 適応の意味とは 日常生活で、「新しい職場の環境に適応できない」というふうに、その場の状態や条件にうまく対応できることのような意味で「適応 (adaptation)」という言葉を用いることが多い。たとえば、温暖化に対する対応としてもちいられる「適応」は、気候変動による影響に対応して被害を軽減するためのアクションという意見で用いられている。一般的な生物学的意味

                    進化における「適応」という言葉をめぐって|河田 雅圭
                  • バイキングの豊かな多様性、大規模DNA分析で明らかに

                    ポーランドのボリンで開催されたスラブ民族とバイキングの祭典で、鎧を身につけて接近戦を再現する演者たち。バイキングは人々の想像力をかき立てる存在だが、その歴史は意外に複雑だ。(PHOTOGRAPH BY DAVID GUTTENFELDER, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 「バイキング」と聞いて私たちが思い浮かべるのは、木製のスマートな船に乗って北欧の海岸線を略奪していた、亜麻色の髪をしたスカンディナビアの屈強な戦士だろう。 バイキングについては、複雑な血統をもつ海の冒険者を称える古い物語が数多く伝えられているにもかかわらず、彼らは「純粋」な血統をもつ独自の民族または地域集団だった、という神話が今でも根強く信じられている。しかし、バイキングを象徴する角つきの兜と同じく、これは19世紀後半のヨーロッパで燃え上がった民族主義運動が生み出した悪しき神話にすぎない。バイキングの

                      バイキングの豊かな多様性、大規模DNA分析で明らかに
                    • 書評 「人間の本質にせまる科学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                      人間の本質にせまる科学: 自然人類学の挑戦 東京大学出版会Amazon 本書は若手研究者たちにより執筆された自然人類学の総説・入門書になる.内容的には東京大学の駒場の1,2年生向けのオムニバス講義がもとになっているようだ.自然人類学は「人間とは何か」という問いを自然科学的に探究する営みであり,時系列的にはチンパンジーとの分岐から未来まで,対象のスケールとしてはゲノムレベルから地球生態系までを視野に入れた広大な学問領域になる.本書ではそれぞれの専門家から人類進化の軌跡,ゲノム科学,ヒトの生物としての特徴,文化とのかかわりが解説されている. 第1部 人類進化の歩み 第1部は,霊長類の行動と社会,チンパンジーとの分岐から猿人*1まで,ホモ属,ネアンデルタールという4章構成になっていて,人類進化の最新の知見が要領良くまとめられている.各部において内容的に興味深かったところを紹介しておこう. 霊長類

                        書評 「人間の本質にせまる科学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                      • 性癖ドンピシャ「ハヴィラ戦記」感想

                        好みにド的中して興奮がおさまらない とにかく読んでくれ 「ハヴィラ戦記」 https://tonarinoyj.jp/episode/2550689798374522269 性癖にはまりすぎて今後が楽しみでならない まだ一話なので考察もクソもない感想と深読みなんだけど、出ている情報や、伏線になり得る可能性のあるところをちょっと考えておきたい なぜ華蝶製薬が小人を保護しているか?小人はかつて奄美の森に沢山いたが、環境破壊により絶滅寸前となり保護されている、という設定 気になるのはその保護を行っているのが民間の製薬会社である、というところ 例えばトキならば、「佐渡トキ保護センター」があるが、これは環境省が設置し、新潟県が管理・運営しているし、「コウノトリの郷公園」は兵庫県立、そしてまさにこれにピッタリな「奄美野生生物保護センター」も環境省直属、つまり国立だ 普通に考えれば小人の保護施設も環境省

                          性癖ドンピシャ「ハヴィラ戦記」感想
                        • 老化の進化:なぜ老化しない生物がいるのか?|河田 雅圭

                          生物はなぜ老化し、死ぬように進化したのだろうか? 現在まで、進化学の分野では、老化の進化に関しての理論的研究やその実証研究などが行われてきた。しかし、「老化の進化や死の進化」についての解説には誤解が多い。最近、老化しない生物に関する論文が複数出版されており、「老化しない生物はなぜ進化したのか」という問題と同時に議論する必要がある。本稿では、それらの研究を紹介するとともに、なぜある生物は早く老化し短命であるのに対し、ある生物は老化せずに長寿なのか?という「老化と死」の進化的要因について解説する。 なぜ生物は老化し、死ぬのか 老化(Senescence)あるいは生物学的加齢(biological aging)とは、年齢を経るにつれて死亡率が増大するような生物の生理的状態の変化のことだ。多くの生物は、年を取るにつれて、次第に体の状態が衰え、最終的に死に至る。年齢とともに病気に罹りやすくなったり病

                            老化の進化:なぜ老化しない生物がいるのか?|河田 雅圭
                          • 人類の祖先は約90万年前に約98.7%減少し絶滅しかけていたことが明らかに

                            現在地球上で暮らす我々人間は「ホモ・サピエンス」と呼ばれる、約20万年~10万年前に誕生したヒト属の一種です。しかし現代から約90万年前に、人類の祖先となる種がわずか1280頭にまで激減し、絶滅の危機にひんしていた可能性があることが報告されています。 Genomic inference of a severe human bottleneck during the Early to Middle Pleistocene transition | Science https://www.science.org/doi/10.1126/science.abq7487 Human ancestors nearly went extinct 900,000 years ago https://www.nature.com/articles/d41586-023-02712-4 これまでの研究では、

                              人類の祖先は約90万年前に約98.7%減少し絶滅しかけていたことが明らかに
                            • 近親交配を長期間続けると逆に種の繁栄に転じる「遺伝子の浄化」が起きる⁈ - ナゾロジー

                              血縁者同士で子供をなす「近親交配」は、ほとんどの社会でタブー視されています。 しかし一部の人々、特に王族たちはかつて、自らの高貴な血筋を守るために近親婚を積極的に行っていました。 その代償は大きく、一族の遺伝的多様性が乏しくなって、体が脆弱であったり、病気にかかりやすくなったのです。 このように近親交配は人・動物を問わず、”種の存続”にとって不利に働くものと考えられています。 ところがノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究により、近親交配を高度に進めることで逆に種を繁栄させたトナカイがノルウェーの孤島に存在することが判明しました。 遺伝的多様性は乏しくなるはずなのに、彼らはどうして繁栄できたのでしょう? 研究の詳細は、2023年9月1日付で科学雑誌『iScience』に掲載されています。 These reindeer survived, isolated, for 7,000 years

                                近親交配を長期間続けると逆に種の繁栄に転じる「遺伝子の浄化」が起きる⁈ - ナゾロジー
                              • 「動物にとって近親交配はタブーではない」ことが判明、なぜデメリットの多い近親交配を選ぶのか?

                                人間の親子や兄弟などの近親者で子どもを作る近親相姦(そうかん)は、ほとんどの社会で非道徳的なタブーとされています。これには、「遺伝的に近い者同士の交配は、遺伝子異常を発生させやすい」という科学的な裏付けもあります。しかし、最近の研究では、「多くの動物は子どもを作る相手を選ぶ際に血のつながりをほとんど考慮しない」ことが分かってきました。厳しい生存競争にさらされている動物たちが、なぜデメリットが多い近親交配を避けないのか、動物行動学の専門家が解説しています。 Meta-analytic evidence that animals rarely avoid inbreeding | Nature Ecology & Evolution https://www.nature.com/articles/s41559-021-01453-9 Incest isn't a taboo in the an

                                  「動物にとって近親交配はタブーではない」ことが判明、なぜデメリットの多い近親交配を選ぶのか?
                                • ジャイアントパンダ3頭が中国成都へと旅立ちます「永明(えいめい)」「桜浜(おうひん)」「桃浜(とうひん)」|トピックス|アドベンチャーワールド

                                  2023年2月、アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)で暮らすジャイアントパンダファミリー7頭の内、「永明(えいめい)」「桜浜(おうひん)」「桃浜(とうひん)」の3頭が中国四川省の成都ジャイアントパンダ繁育研究基地へと旅立つことが決まりました。 「永明」は、今年30歳を迎えました。ジャイアントパンダファミリーの大黒柱として16頭の父親であり、自然繁殖において最高齢記録を更新し続け、日中共同繁殖研究に多大なる功績をもたらしてくれました。「桜浜」「桃浜」は12月に8歳を迎えたふたごの姉妹です。「永明」に心からの感謝と敬意を込めて、そして「桜浜」「桃浜」の未来の繁殖に期待を込めて、3頭を中国へと送り出したいと思います。 旅立ちの日程、「歓送セレモニー」の詳細については後日ご案内いたします。 1.中国へ旅立つジャイアントパンダ 永明 30歳 オス 桜浜  8歳 メス 桃浜  8歳 メス 2.旅立

                                    ジャイアントパンダ3頭が中国成都へと旅立ちます「永明(えいめい)」「桜浜(おうひん)」「桃浜(とうひん)」|トピックス|アドベンチャーワールド
                                  • 世界最大の植物、豪シャーク湾で発見 4500年かけ180キロにわたり拡大か(BBC News) - Yahoo!ニュース

                                    オーストラリア西岸のシャーク湾でこのほど、米マンハッタン島の約3倍の広さにわたって広がっている海草が見つかった。地球上で最も大きな植物だという。この研究は学術誌「Proceedings of the Royal Society B」に1日に掲載された。 西オーストラリア州には海中に大きな海草藻場があるが、今回遺伝子検査を行ったところ、これが1つの海草からなるものだと判明した。 通常は1年に最大35センチ程度成長するといい、少なくとも4500年もの時間をかけて1つの種子から広がったと考えられる。 西オーストラリア大学の研究者たちによると、この海草は約200平方キロメートルもの範囲を覆っている。 ■研究者も仰天 研究チームは、オーストラリアの沿岸部でよくみられる種の遺伝的多様性について調べていた際、パースの北約800キロにあるシャーク湾で偶然、この事実を発見した。 研究者たちは湾内から採取した

                                      世界最大の植物、豪シャーク湾で発見 4500年かけ180キロにわたり拡大か(BBC News) - Yahoo!ニュース
                                    • 【コラム】スケーリーフット研究小史<トピックス<海洋研究開発機構

                                      【インド洋での深海熱水発見】 今では生命誕生の最有力候補地と考えられている深海底熱水噴出孔ですが、発見されたのは意外と最近の1977年で、インド洋ではじめて発見されたのは2000年のことでした。東京大学海洋研究所(当時)の観測船「白鳳丸」が1993年に得た観測結果をもとに実施されたJAMSTECの深海調査研究船「かいれい」及び無人探査機「かいこう」の調査航海によって、インド洋海域で初となる熱水域「Kaireiフィールド」が中央インド洋海嶺において発見されました(2000年12月14日既報) (Hashimoto et al. 2001)。しかし残念ながら、この航海ではスケーリーフットの存在をみつけることはかないませんでした。 【スケーリーフットという奇妙な形態の生物の発見】 インド洋最初の熱水域「Kaireiフィールド」が見つかって7ヶ月後(2001年)、米国の観測船「Knorr」と無人探

                                      • 世界遺産の森を破壊する国境の壁、ポーランドが建設開始

                                        ポーランドとベラルーシの国境で、高さが少なくとも5メートルある壁の建設が開始された。新たな壁は国境の半分近くの長さになる。2022年1月27日に撮影されたこの写真の有刺鉄線はそれほどの長さはなく、壁と入れ替わりに撤去される。(PHOTOGRAPH BY WOJTEK RADWANSKI, AFP VIA GETTY IMAGES) 東欧、ポーランドとベラルーシの国境には、森林や峡谷、湿地など豊かな自然が広がっている。しかし、のどかだったこの場所は、今では武装地帯となっている。ベラルーシから不法に流入する中東系移民を遮るため、ポーランド政府が国境に巨大な壁の建設を開始しているからだ。 人権団体や自然保護団体はこの動きを非難している。ポーランド国境警備隊によると、壁の高さは5.5メートルで、東側の国境沿いに全長186キロにわたって設置される予定だ。壁は脆弱な生態系の中を突っ切るように作られ、そ

                                          世界遺産の森を破壊する国境の壁、ポーランドが建設開始
                                        • 世界中で食べられている米はたった2種の「母親」から生まれた

                                          米は日本だけでなく世界各地で重要な食用作物とされており、世界人口の実に半分が米を主食にしているといわれています。そんな米を実らせる稲3000種以上のゲノムを解析した結果から、全世界の米はたった2つの系統に分類することができると判明しました。 Two divergent chloroplast genome sequence clades captured in the domesticated rice gene pool may have significance for rice production | BMC Plant Biology | Full Text https://bmcplantbiol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12870-020-02689-6 Rice has many fathers but only two mo

                                            世界中で食べられている米はたった2種の「母親」から生まれた
                                          • 絶滅寸前のカリフォルニアコンドルが「無精卵」から生まれていたことが判明

                                            By Stacy Spensley アメリカ西部に生息しているカリフォルニアコンドルは、生息数の少なさから国際自然保護連合によって絶滅寸前と評価されています。そんなカリフォルニアコンドルの繁殖プログラムを実施しているサンディエゴ動物園の研究チームが、「無精卵からカリフォルニアコンドルが生まれていた」ことを明らかにしました。 Facultative Parthenogenesis in California Condors | Journal of Heredity | Oxford Academic https://academic.oup.com/jhered/advance-article/doi/10.1093/jhered/esab052/6412509 San Diego Zoo Wildlife Alliance Conservation Scientists Report F

                                              絶滅寸前のカリフォルニアコンドルが「無精卵」から生まれていたことが判明
                                            • 古代の人類がどのような交配を行っていたかがシミュレーションから明らかになる

                                              古代に存在したネアンデルタール人やデニソワ人などが、過去にどのような交配を行い、遺伝子が変異してきたかのシミュレーションが、ユタ大学の集団遺伝学研究者であるアラン・ロジャース氏の研究チームによって発表されています。また、シミュレーションの結果から過去に未知の人類が存在していたことも示唆されました。 Neanderthal-Denisovan ancestors interbred with a distantly related hominin | Science Advances https://advances.sciencemag.org/content/6/8/eaay5483 もともと、研究者たちは古代人の化石からDNAの塩基配列を抽出し、現代人のゲノムから同等の配列を探すことで、古代人の交配について分析していました。この手法で、20万年前までのネアンデルタール人とデニソワ人の交

                                                古代の人類がどのような交配を行っていたかがシミュレーションから明らかになる
                                              • ライオン、群れの王はメス 映画と違う野生の掟

                                                ライオンは群れを作る唯一のネコ科動物。群れはメスたちで構成され、年長の子供たちは共同保育で一緒に育てられる。タンザニア、セレンゲティ国立公園で撮影。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL NICHOLS, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ライオンの群れはメスで構成されている。メスが群れの食料の大半を調達し、侵入者からなわばりを守る。その「侵入者」も、なわばりの拡大を狙う、近くの群れのメスライオンだ。 世界的なライオン研究の権威で、米ミネソタ大学ライオン研究所所長のクレイグ・パッカー氏は、「メスのライオンは群れの核です。メスこそが「プライド」と呼ばれるライオンの群れの中心です。オスのほうは、群れにやってきたり出ていったりを繰り返します」と話す。(参考記事:「【動画】キリンにしがみつくライオン、意外な結末」) ところで、映画『ライオン・キング』の熱心なファンでもなけれ

                                                  ライオン、群れの王はメス 映画と違う野生の掟
                                                • 北半球でよく見られるキノコが「1万7000以上の性別」を持っている可能性があると判明

                                                  by Urmas Ojango 人間を含む多くの動物は生物学的にオスとメスの2つの性別を持っているとされていますが、中には4つの性別を持つ鳥も存在するなど、自然界の性別は2つだけではありません。新たな研究では、北半球で一般的に生息しているキノコがなんと「1万7000以上の性別」を持っている可能性があると報告されています。 Large-scale fungal strain sequencing unravels the molecular diversity in mating loci maintained by long-term balancing selection | PLOS Genetics https://doi.org/10.1371/journal.pgen.1010097 This Fungus Has More Than 17,000 Sexes | The Sci

                                                    北半球でよく見られるキノコが「1万7000以上の性別」を持っている可能性があると判明
                                                  • 初期人類と交雑した未知の種「ゴースト」などいなかった、新説

                                                    ホモ・サピエンスの遺伝的多様性をたどっていくと、アフリカからの大移動のはるか以前までさかのぼることができ、これらの多様性はどこから来たのかという謎が出てくる。 (PHOTOGRAPH BY REMI BENALI, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 人類進化の歴史の糸は複雑に絡まり合っている。初期人類の集団は、拡大し、移動し、互いに出会っては、ときに分岐し、ときに混ざり合っていたからだ。この糸を解きほぐすのは簡単ではないが、科学者たちは近年、現代人に見られる遺伝的多様性を利用して、過去にさかのぼることでモデルを改良してきた。 それでも科学者たちは、現代人にホモ族の共通祖先が枝分かれした時期よりはるかに古い遺伝的な要素があるという問題にぶつかっていた。一部の科学者は、ホモ・サピエンスがユーラシア大陸でネアンデルタール人やデニソワ人と交雑していたことを示す最近の証拠に触発され

                                                      初期人類と交雑した未知の種「ゴースト」などいなかった、新説
                                                    • 人類が6万年前にネアンデルタール人から受け継いだDNAが「新型コロナウイルス感染症の重症化」と関連しているという可能性

                                                      by Erich Ferdinand 人類は2万~4万年前に絶滅したとされるネアンデルタール人と交雑し、そのDNAを受け継いできたことが知られています。新型コロナウイルス(COVID-19)に関する研究により、現生人類が持つネアンデルタール人のDNAが「COVID-19の重症化と深い関わりがあった」ことが新たに示唆されました。 The major genetic risk factor for severe COVID-19 is inherited from Neandertals - 2020.07.03.186296v1.full.pdf (PDFファイル)https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.07.03.186296v1.full.pdf DNA Linked to Covid-19 Was Inherited From Nean

                                                        人類が6万年前にネアンデルタール人から受け継いだDNAが「新型コロナウイルス感染症の重症化」と関連しているという可能性
                                                      • 論文 - オイカワ丸の湿地帯中毒

                                                        Watanabe, K., Tabata, R., Nakajima, J., Kobayakawa, M., Matsuda, M., Takaku, K., Hosoya, K., Ohara, K., Takagi, M., Jang-Liaw, N.H. (2020) Large-scale hybridization of Japanese populations of Hinamoroko, Aphyocypris chinensis, with A. kikuchii introduced from Taiwan.Ichthyological Research: online first  LINK 台湾産A. kikuchiiの移入に伴う日本産ヒナモロコA. chinensisの大規模な遺伝的攪乱、という論文です。ご存知のようにヒナモロコは東アジアに広く分布する淡水魚で、国

                                                          論文 - オイカワ丸の湿地帯中毒
                                                        • ポストアポカリプスの世界で人類を存続させるために最低限必要な人口はどれくらいなのか?

                                                          世界全体を巻き込んだ核戦争や小惑星の衝突、地球温暖化の進行、未知のウイルスの流行などで地球上の人間がほぼ死に絶えてしまう可能性はゼロではありません。そんな終末後(ポストアポカリプス)の世界で人類を存続させるために最低限必要な人口について、科学系メディアのLive Scienceが解説しています。 What's the minimum number of people needed to survive an apocalypse? | Live Science https://www.livescience.com/minimum-people-to-survive-apocalypse.html ポストアポカリプスの世界で生き抜く方法には「人々を襲った災厄の種類」が大きく影響しますが、詳しい条件を省いて「人口の規模」に焦点を当てると、記事作成時点の世界人口である約78億人と比較して非常に

                                                            ポストアポカリプスの世界で人類を存続させるために最低限必要な人口はどれくらいなのか?
                                                          • 人間活動における理性 Reason in Human Affairs

                                                            人間活動における理性 (v.1.01) (既存の邦題は「意思決定と合理性」) スタンフォード大学ハリー・キャンプ記念講義、 1982 Reason in Human Affairs ハーバート・A・サイモン*1 訳:山形浩生*2 2020 年 10 月 22 日 *1 ©1983 Board of Trustees of the Leland Stanford Junior University *2 ©2020 山形浩生 禁無断転載、無断複製。 i 人間理性への無限の信頼と、人間の温かみの比類無き蓄えを擁していた ヤシュカ・マルシャックの想い出に スタンフォード大学におけるハリー・キャンプ記念講義、1982 ハリー・キャンプ記念基金は 1959 年に、スタンフォード大学において人間個人の尊厳 と価値に関する話題についての一連の講演を可能にするために設立された。 iii はじめに 人間の理

                                                            • 生物多様性からの恩恵が暮らしを支える!生き物から学ぶ生体工学 : ゆるっとエンジログ

                                                              表紙画像の出典元:photoAC及び 猫写真家サトウヒロキさんのブログ「画像フォルダは猫ばかり」より *食べ物、自然、里山、動物、ペット、リラクゼーション、薬、産業、軍事産業までも! こんにちは!みなさん 突然ですが、バイオミミクリーと言う言葉 聞いたことはありませんでしょうか? 恐らく大半の方は、一度は耳にしたことが あるんではないでしょうか? 出典元:フリー百科事典ウィキペディア バイオミミクリーとは 生物のもつ機能や構造を解析し、 それを人工的に再現して利用しようとする学問 の事で、生物多様性の恩恵である生態系サービスでは 供給サービスの中の一つとされています。 出典元:photoAC 新幹線500系電車のパンタグラフの支柱には、風切り音防止のため、夜間に音も立てず獲物に 接近するフクロウの羽根にヒントを得たボルテックスジェネレーターが装備されました。 *東洋電機製WPS204形パン

                                                                生物多様性からの恩恵が暮らしを支える!生き物から学ぶ生体工学 : ゆるっとエンジログ
                                                              • 生物は「ガン」に対抗するためにセックスを行うようになったのかもしれない

                                                                by stokpic 人間を含めた多くの生物は、セックスなどで異なる個体間の遺伝子を組み合わせ、両親と異なる遺伝子を持つ個体を生み出す「有性生殖」を行います。そんな有性生殖が多くの生物で行われるようになったのは「ガン」に対抗するためかもしれないという仮説が発表されました。 Transmissible cancer and the evolution of sex https://journals.plos.org/plosbiology/article?id=10.1371/journal.pbio.3000275 This Wild New Hypothesis Says Sex May Have Evolved to Fight Certain Types of Cancer https://www.sciencealert.com/sex-might-have-evolved-to-

                                                                  生物は「ガン」に対抗するためにセックスを行うようになったのかもしれない
                                                                • 古代の遊牧民が築いた帝国の秘密、DNAで解明

                                                                  (CNN) ある遊牧民の帝国が、紀元前200年から3世紀にわたりアジアの平原を支配していた。彼らはシルクロードで交易を行い、精巧な墓地を死者のために築き、馬を駆って遠方の土地を征服した。 匈奴(きょうど)の名で知られるこの帝国と強力なライバル関係にあった古代中国の王朝は、防衛のため万里の長城を建設。その一部は現在も残っている。 しかし、当時の歴史を伝える文字史料は中国の年代記作者による記述のみ。その中で匈奴は蛮族とみなされているが、帝国や民族の実像は長く歴史の陰に閉ざされてきた。 だがここへ来て、古代のDNAの証拠と近年行われた考古学上の発掘の成果を組み合わせることにより、あの時代最も強大だった政治勢力の一つにまつわる秘密が明らかになろうとしている。 国際的な科学者チームがこのほど、匈奴の支配地域の西側にある墓地2カ所についての遺伝子研究を完了した。現在のモンゴルに位置するこれらの墓地は、

                                                                    古代の遊牧民が築いた帝国の秘密、DNAで解明
                                                                  • 神への挑戦:地球上に2頭だけ残るサイ 絶滅から救うカギは「雄同士で…」 | 毎日新聞

                                                                    残ったのは母と娘の2頭だけ。もはや自然には繁殖できない――。 ケニアで保護されているキタシロサイは、世界で最も絶滅の危機にひんした動物だ。1960年代にはアフリカ中央部に2000頭以上生息していたが、漢方薬の材料や装飾品として角が高値で取引され、密猟や環境破壊で激減。国際自然保護連合のレッドリストで「野生絶滅」とされている。 キタシロサイを絶滅から救おうと、最先端の生命科学を駆使した国際プロジェクト「バイオレスキュー」が進む。まだ生殖能力がある娘から採取した卵子と、すでに死んだ雄の個体の凍結した精子や体細胞を使い、人工的に繁殖させる試みだ。 同時公開の記事があります。 ◇生命科学の進歩が問う「命」 宗教学者・島薗進さんが出した答え ※『神への挑戦 第2部』好評連載中。生命科学をテーマに、最先端研究に潜む倫理や社会の問題に迫ります。これまでの記事はこちら 次回:人は「生命」を生み出すか(4月

                                                                      神への挑戦:地球上に2頭だけ残るサイ 絶滅から救うカギは「雄同士で…」 | 毎日新聞
                                                                    • マンモスとゾウのハイブリッド作成計画、米で始動、気候変動対策

                                                                      フロリダ州マイアミビーチに展示されているマンモスの骨格の彫刻。ダミエン・ヒルスト氏作。(PHOTOGRAPH BY JEFFREY GREENBERG, EDUCATION IMAGES, UNIVERSAL IMAGES GROUP VIA GETTY) 米ハーバード大学の遺伝学者ジョージ・チャーチ氏と起業家のベン・ラム氏は9月13日、「コロッサル」というスタートアップ企業を立ち上げ、絶滅したマンモスに似たゾウを遺伝子工学で誕生させるという計画を発表した。ケナガマンモス(Mammuthus primigenius)のDNAを使って、北極圏の気候に適応したアジアゾウ(Elephas maximus)とのハイブリッドを作るという。 後で述べるように、一部の科学者は、ハイブリッドゾウが北極圏にある永久凍土の融解を遅らせ、気候変動の影響を抑えられると考えている。長期的には、ハイブリッドゾウの導入

                                                                        マンモスとゾウのハイブリッド作成計画、米で始動、気候変動対策
                                                                      • ふ化放流で野生サケの繁殖率低下、利益より悪影響に懸念 アイルランド研究

                                                                        ふ化場のアトランティックサーモン(撮影日不明、資料写真)。(c)WILLIAM W. HARTLEY / USFWS / AFP 【2月22日 AFP】漁業資源確保のため人工繁殖させたアトランティックサーモン(タイセイヨウサケ)の稚魚を海洋に放流するという長年の手法が、実は野生のサケの繁殖率を低下させ、有益などころか最終的には悪影響をもたらす恐れがあるとする研究結果を、アイルランドの研究者らが発表した。 英学術専門誌「英国王立協会紀要B(Proceedings of the Royal Society B)」に昨年10月に掲載された論文によると、アイルランド西部のバリシュール(Burrishoole)集水域にあるふ化場で生まれたサケが大西洋に出た後に残す子孫の数は、平均して野生のサケの3分の1にとどまるという。 「われわれの研究では、ふ化場由来のサケが年間の漁獲資源の中に占める割合が大きい

                                                                          ふ化放流で野生サケの繁殖率低下、利益より悪影響に懸念 アイルランド研究
                                                                        • 人類のすべての祖先をたどる単一の巨大な系図を構築することに成功

                                                                          それぞれの線は、祖先と子孫の関係を表し、線の幅は、関係が示された回数を表している。 image:Wohns et al / Science <英オックスフォード大学の研究チームは、人類のすべての祖先をたどる単一の巨大な系図を構築することに成功した......> 2000年6月にヒトゲノムの解析がほぼ完了して以降、ヒトの遺伝子研究は目覚ましく進化し、先史時代の人々を含め、多くのヒトゲノムデータが生成されてきた。これらのヒトゲノムデータをもとに、人類の遺伝的多様性の起源をさかのぼって世界中の人々がどのようにつながりあっているのかを示す「全人類の系図」を生成できるのではないかと期待されている。 しかし、データフォーマットや分析方法が一様でなく、サンプルにも微妙な違いがあることから、大量のヒトゲノムを統一して分析することは容易ではない。

                                                                            人類のすべての祖先をたどる単一の巨大な系図を構築することに成功
                                                                          • 篠田謙一『人類の起源』(中公新書) 8点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

                                                                            4月11 篠田謙一『人類の起源』(中公新書) 8点 カテゴリ:歴史・宗教8点 2022年の新書大賞でも2位になった本です。読み逃していましたが、今年度世界史も担当することになったので遅ればせながら読みました。 人類の起源と広がりをDNAの解析を通じて辿ろうとする研究を紹介した本で、タイトルは「人類の起源」ですが、さすがに猿人や原人のDNA解析は今の技術や資料の制約もあって難しいので「現生人類の起源」という内容になっています。 それでも、現生人類(ホモ・サピエンス)とネアンデルタール人やデニソワ人との交雑、現生人類のアフリカでの移動と出アフリカ、ヨーロッパ人に大きな影響を与えたヤムナヤ文化集団、日本人の起源など興味深いトピックが満載で評判通りの面白さですね。 「歴史」というと過去の確定した事象を学ぶというイメージがあるかもしれませんが、本書ではリアルタイムで塗り替えられつつある「歴史」に触れ

                                                                            • DNAやゲノム、遺伝子の違いをわかりやすく解説

                                                                              DNAやゲノム、染色体など遺伝子に関係する言葉が刑事ドラマとかで使われるけれど 言葉の意味が分からないと何を話しているのかチンプンカンプンになってしまう。 最近だとらせんの迷宮などのDNA科学捜査をテーマにしていたりする事もあるし 漫画だとクローン人間が作られたりするけれどそれもDNAを基にして作られているという説明があったりします。 今回はそういう遺伝子に関する言葉の意味をざっくりと紹介します。 CHATGPTを使っています。 DNAとは?遺伝子との違いDNA(デオキシリボ核酸)は、生物の遺伝情報を含む分子であり、遺伝子はDNA上の特定の部分で、生物の形質や機能をコードする役割を担っています。 DNAは、生物の細胞内に存在し、遺伝子はDNAの特定の領域に位置しています。 遺伝子は、タンパク質をコードする役割を果たすことが一般的ですが、他の機能も持つことがあります。 DNAはリン酸とデオキ

                                                                                DNAやゲノム、遺伝子の違いをわかりやすく解説
                                                                              • 約81万年から93万年前の更新世には、人類はわずか1,280人まで減少していた

                                                                                約81万年から93万年前の更新世には、人類はわずか1,280人まで減少していた2023.09.04 22:00144,528 Isaac Schultz - Gizmodo US [原文] ( 岩田リョウコ ) よく80億人まで回復したもんですね…。 ボトルの首が細くなるように個体数が減少することを「ボトルネック現象」というのですが、これが更新世の約81万年前から93万年前にかけて発生し、人類が1,280人まで減少していたことがわかりました。 ボトルネック現象はなんと11万年も続いたそうです。その期間のアフリカとユーラシアの人類の化石の記録に大きな年代ギャップがあったことと一致しています。この研究はScience誌に発表されています。 ボトルネック現象で何が起こる?ボトルネック現象では、ある種の総個体数が深刻に減少し、その種全体の遺伝的多様性も全体的に減少してしまいます。 遺伝的多様性がな

                                                                                  約81万年から93万年前の更新世には、人類はわずか1,280人まで減少していた
                                                                                • 新型コロナの重症化リスクを増加させる「ネアンデルタール人のDNA」の詳細な分布が判明

                                                                                  2020年7月に発表された研究により、ネアンデルタール人の遺伝子が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化を招いている可能性があることが判明しました。この時特定されたネアンデルタール人由来の遺伝子を持つ人々を、さらに広範に調べた新たな研究により、新型コロナウイルス感染症が重症化する危険因子を持つ人の詳細な分布が明らかになりました。 The major genetic risk factor for severe COVID-19 is inherited from Neanderthals | Nature https://www.nature.com/articles/s41586-020-2818-3 新型コロナの重症化はネアンデルタール人から受け継いだ | 沖縄科学技術大学院大学 OIST https://www.oist.jp/ja/news-center/press-

                                                                                    新型コロナの重症化リスクを増加させる「ネアンデルタール人のDNA」の詳細な分布が判明