東日本大震災で不通となっているJR気仙沼線の気仙沼(宮城県気仙沼市)−柳津(同県登米市)55.3キロの復旧について、気仙沼市は27日、JR東日本が仮復旧策として提案していたバス高速輸送システム(BRT)の導入を受け入れると発表した。市が条件として示していた将来的な鉄道での復旧をJR側が確約したため、仮復旧策としてのBRTを容認した。早ければ年内にも、一部区間で供用開始する。 BRTは、被災した鉄路を舗装するなどしてバス専用レーンを造り、列車の代わりにバスを走らせる構想。 JR側はこれまで、鉄道での復旧に関し「復旧を検討し、協議は継続する」と明言を避けていた。これに対し市は「BRTは仮復旧で、本格的な復興には鉄道の復旧が必要」と反発し、議論は平行線をたどっていた。 だが市によると、今月17日にJR側が「安全が確保された鉄道の復旧」を提案してきたためBRT導入を受け入れることにしたという。【影