人生の記念日に図書館に本を贈ろう――。個人からの寄付で図書館が新しい本を購入する取り組みを、県内の書店30店が加盟する県書店商業組合が始めた。厳しい財政状況に置かれた市町村の図書館と協力して、蔵書の充実に役立てるのが狙いだ。 「マイ・メモリアルブックキャンペーン」と名付けた取り組み。対象は県内の市町立図書館(分館などを含む)と日吉津村中央公民館図書室の30カ所。寄贈者は本を贈りたい図書館を選び、金額を決める。寄贈の申し出を受けて図書館が購入する本を決め、書店が納品して寄贈者から代金を受け取る流れだ。寄贈者には後日、図書館が購入した本が知らされる。 企画したのは、県書店商業組合の事務局を務める今井書店(米子市)の井沢尚之さん(60)。きっかけは5年前、県内の図書館長から「図書館の生命線である図書購入費が財政難で削られている」と相談を受けたことだった。学生時代に図書館学を学び、司書の資格を持つ