病み上がりの身体をふらつかせながら、横浜へ向かう。『第17回図書館総合展』の下北沢の本屋さん『B&B』のブースで南陀楼綾繁氏と、平日の午前中から一時間ほどトークするためである。地下駅から東に向かい、横浜港に向かって帆を開いたイメージの『パシフィコ横浜』へ、冷たい潮風になぶられながら、現代的な通路をトボトボ進む。大きな展示場の端で開かれている会場に到着すると、すでに場内は静かなる熱気を発していた。今は開場したばかりの午前十時。トークは午前十一時半からなのだが、何故こんなに早く会場入りしたかというと、古本が会場の片隅で販売されているからである。勇猛果敢な神奈川古書組合の十五店が、かなりアウェーな雰囲気に抗いつつ、毎年古本を運び込み並べているのである。まぁ図書館に関する展示がメインの催しなので、きっと小規模な販売なのだろうと、ちょっと高を括って販売スペースに向かうと、おぉ!物凄く本格的ではないか