雪深い林の中で除雪用具の使い方を教わる参加者たち=山形県尾花沢市 この冬の豪雪は127人の命を奪い、3月に入っても日本海側で降り続いている。雪国にばかりのしかかる負担を、社会全体でカバーしあえないものか。そんな発想から、除雪作業の経験を積んだボランティアを養成する取り組みが5度目の冬を迎えた。 長岡技術科学大(新潟県長岡市)の上村靖司准教授(45)らが始めた「越後雪かき道場」。希望者を募り、豪雪に苦しむ雪国各県を回って集落に週末泊まり込む。雪国の経験がない人たちに実践的な雪かきの技術を教え、いざという時に除雪ボランティアとして役立ててもらおうという狙いだ。これまでに参加者は500人を超えた。 2月20日、山形県尾花沢市の山あいの集落。東京や千葉、兵庫などからの参加者26人がお年寄り宅の雪かきに挑んだ。2メートル前後の雪の山が家の周りを囲む。「硬い! 氷みたい」。積み重なって締まった雪