米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、首相・鳩山由紀夫にはもはや打つ手がない。2010年5月4日、鳩山は初めて沖縄県を訪れ、知事・仲井真弘多らに全面的な県外移設の断念と県内移設の方針を説明した。 しかし2009年の衆院選前に「最低でも県外」と公約していただけに、県民から猛烈な反発を食らった。沖縄では県内移設反対の9万人大会の直後だから、今さら鳩山が現地入りしても時既に遅し。自ら掲げた普天間問題の「5月末決着」は絶望的となり、常識的には鳩山の参院選前退陣は避けられない。だが民主党内には「鳩山擁護論」が出始め、本人も今のところ辞める気はないとされる。この先一体どうなるのか・・・(敬称略) 将棋に例えれば、鳩山の「王将」はもはや詰みを逃れることはできない。局面打開を図る妙手は見当たらず、まさに八方ふさがりなのだ。王の逃げ道はなくなりつつあり、いずれ鳩山は「負けました」と頭を下げて