米国が東欧に配備を計画しているミサイル防衛(MD)システムをめぐり、米国・中国・ロシアの確執が深まっている。米国は今年初めからポーランドでの迎撃ミサイル10基配備やチェコでのミサイル追跡レーダー設置を推進している。これに対し「ライバル」のロシアと中国は、「こうした施設は最終的にはわれわれを狙っているもの」と反発している。ロシアは、必要ならばこれら施設を攻撃する可能性もあるとの考えを表明している。 ◆米「MD協力を」VS.ロシア「MD基地攻撃も」 ゲーツ米国防長官は23日にロシアを訪問し、プーチン露大統領をはじめ露高官らと会談した。ゲーツ長官は「防衛概念や技術について協力し、両国の防衛用レーダーを共に配備する方向で協議しよう」と提案した。訪問を終えたゲーツ長官は「ある程度の進展があったと考えたい」と語った。 だが、ロシア政府の反応は冷ややかだった。セルジュコフ露国防相は「米国のMDは地