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sivadに関するsphynxのブックマーク (19)

  • 書評・生命の研究はどこまで自由か - 赤の女王とお茶を

    開店休業状態ですが、ひさびさに更新。 生命の研究はどこまで自由か――科学者との対話から 作者: ぬで島次郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/02/25メディア: 単行(ソフトカバー) クリック: 31回この商品を含むブログ (3件) を見る生命の研究、と題打っていますが、池内了が話者に入っているように、議論は必ずしも生命科学や生命倫理に限定されていません。ただ、社会との関わりという点において生命研究は論点が多いので、一つのたたき台として取り上げられている印象。今考えるなら、原子力工学や経済学、疫学なども取り上げるとより深みが出たのではないかと思います。 著者のぬで島次郎氏は社会学者、真木悠介の弟子筋ということで、池内了(宇宙物理学)、長谷川真理子(進化生物学)、勝木元也(分子生物学)、田川洋一(発生工学)といった学者陣に対して、ただインタビューするというよりは、自分の見解を

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    sphynx 2011/05/09
  • 「博士の奇妙な問題・第一部ポスドク・ブラッド」の終幕 - 赤の女王とお茶を

    終演のサイレンを鳴らすのが書。 博士漂流時代 「余った博士」はどうなるか? (DISCOVERサイエンス) 作者: 榎木英介出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン発売日: 2010/11/16メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 20人 クリック: 307回この商品を含むブログ (52件) を見る著者はわたしの旧知の友人/恩人でもあり、博士、ポスドク問題を2001年から指摘し続けてきた、元サイコム、現SSA代表の榎木英介医師/博士です。 大学院問題に関しては、水月氏の「高学歴ワーキングプア」「アカデミア・サバイバル」が話題となり、その後も継続的に発言を続けておられます。 しかし、やはり大学院問題の丸は悪名高き「ポスドク一万人計画」にあるだろうし、このテーマについて語るのに榎木氏ほどの適任者はいないでしょう。 書には、いわゆるロスジェネ世代として、実際にポスドク一万人

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    sphynx 2010/11/22
  • 内集団だらけのアメリカ、寡占状態の日本 - 赤の女王とお茶を

    http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20100522/1274544444 こちらのブックマークでid:crowserpentさんにご質問いただいたので素人なりに少々。 山岸俊男さんのは今手元にないのでうろおぼえですみませんが、アメリカ人のオープンネスの根拠となってる実験ってどこかの大学の学生を対象にやっておられませんでしたっけ。 実験そのものはとても面白いと思うのですが、やっぱりその解釈って難しいですよね。 はたして、ある大学の学生を集めて実験することで、アメリカ人の異質に対するオープンネスを測れるのでしょうか? アメリカの大学では、OBによる寄付が大きな財源になっているといいます。それだけ、帰属意識もしっかりしていると考えられますね。各大学も日よりはるかに多様であり、ある大学に集まる学生には、共通の目的や文化があるとみることも可能でしょう。 つまり、ある

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    sphynx 2010/06/24
  • 女王の顔は知覚か感覚か? - 赤の女王とお茶を

    ヘレナ・ボナム・カーターを観すぎてなんだか大竹しのぶに見えてきました。目の表情が似ているのでしょうか。 映画のほうは3Dのせいか意外と内容はアッサリしていて(構図的にはマッチョですが)、90分で二立てとかやっていた時代をなんとなく思い出しました。3Dで二時間以上見続けるのはつらいので、長大化の流れが逆転するかもしれませんね。 で、図書館で真っ赤に異彩を放っていたニコラス・ハンフリーの「赤を見る」を読んでみました。 ハンフリーの主張のポイントは以前から一貫しています。 1.知覚と感覚は別のものである 2.意識は感覚から生まれた 大きくいってこの2点。 このではどちらかというと1番目に関する傍証に力点が置かれているようです。 特に興味深かったのが、「盲視」に関する記述。 「盲視」とは、脳のある部分に損傷を受け、学術的には視力が「ない」にも関わらず、「視えている」かのような行動が可能なケース

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    sphynx 2010/05/13
  • というわけで - 赤の女王とお茶を

    昨日の記事はエイプリル・フールネタでした。 ネタ元はリンク先のおじさん、ロバート・ソウヤーのSF小説、 人格の電脳空間への移植や、魂の存在を示す電磁波”魂波”など、美味しいネタがつまっていてエンタメ的にもよくできたSFです。よかったらどうぞ。ホブスンはこれの主人公ですね。 ちなみにペンローズが意識の量子論を唱えている(いた?)のは事実。 紹介した心の影〈1〉意識をめぐる未知の科学を探るではペンローズがあふれる教養と知識と学問を使って、人間の意識、というか悟性的な知性は論理回路以上の「なにか」である、ということをプレゼンしていて、非常に読み応えがあります。特に集合論を使った論証は圧巻。 ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)やひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF)にもつながっています。 ただ下巻の最後に出てくる微小管が意識の座かも、というところはさすがに厳しい。 ミクロとマクロの現象をあまりにも単純に

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    sphynx 2010/04/03
  • ハンプティ・ダンプティとしてのハルキ・ムラカミ - 赤の女王とお茶を

    遅ればせながら、新年おめでとうございます。今年もマイペースでございますが、よろしく。 年末年始はごく個人的プロジェクトとして、村上春樹の読み直しをしてみました。1Q84は未読なのですが、その前におさらいといったところでしょうか。 もう一つは、昨年注目されたはエルサレム賞のスピーチ。なんとなくひっかかる内容なんですよね。卵と壁の比ゆは確かに分かりやすかったのですが、ハルキ・ムラカミってそんなに分かりやすかったっけ?というもやもや感がありました。 で、読んでみたのが チョイスはたまたま手元にあっただけなんですが、デビュー作、初長編、初ヒット作、と意外とバランスのとれた三作になりました*1。 結論から言うと、人が冒頭で「小説家として」宣言したとおり、エルサレム賞のスピーチにはやはり「嘘」がある。 「クレタ人のアレ」をいいだすとややこしいので、より正確にいうと、そもそもハルキ・ムラカミの小説は「

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    sphynx 2010/01/24
  • セカンド・インパクトにいたる幹細胞研究のラプソディー - 赤の女王とお茶を

    幹細胞WARS―幹細胞の獲得と制御をめぐる国際競争 作者: シンシアフォックス,西川伸一,Cynthia Fox,志立あや,千葉啓恵,三谷祐貴子出版社/メーカー: 一灯舎発売日: 2009/07/01メディア: 単行購入: 8人 クリック: 99回この商品を含むブログ (4件) を見るクローン羊ドリーの誕生が幹細胞研究のファースト・インパクトだったとしたら、当然セカンド・インパクトは山中博士のiPS細胞ということになると思います。 書はセカンド・インパクト直前までの幹細胞研究の動乱をケレンミたっぷりに描いた科学教養書。一般向けとはいえ、医学、生命科学、遺伝学の専門的な知識もどかどか投入されてきますので、専門家が読んだとしても十二分に歯ごたえのある硬派な一冊です。 今となっては報道もiPS細胞一色になってしまっていますが、なぜこの発見があれほどまでに世界を騒がせたのか、これを読めば実感と

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    sphynx 2009/12/15
  • 自民党はすでに霞ヶ関のサポートを失ってるんじゃないのか - 赤の女王とお茶を

    いまさら麻生さんの言葉をこまっかく追ってもなという気もするんだけど、確かにここにきて現与党の発言が荒いというか雑すぎる。 ネガキャンチラシのセンスもひどいし、ちょっと目端の利くお役人がフォローすればここまでにはならないでしょう。 来は当然かもしれないけど、おそらく霞ヶ関はすでに与党自民党を切ってますね。次の民主党政権への準備段階に入っている。 与党の能力は普段、「党+官僚」として発揮されるのだけど、ここにきて自民党は党来の能力で戦わなくてはならなくなった。 ドラえもんを失ったのび太といってはいいすぎかもしれませんが、むしろジャイアンとタイマンを張ったのび太を見習ってナマの政党力をこの機会につけて欲しいと思います。 わたしはどっちかというと権力の均衡を考えるほうなので、与謝野さんが背負い投げブーメラン覚悟でおっしゃったように民主一人勝ちはあまり歓迎しません。 ただ現在の自民党を見ていると

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    sphynx 2009/08/27
  • 民主党の科学政策が非常にショボイ件 - 赤の女王とお茶を

    こちらで指摘されてることなんですが、確かにウェブで見る民主党の科学政策は掲げる理想はいいとしても、ちょっと具体性に乏しすぎるといえるでしょう。作成が2002年になってるし*1。 この辺が科学技術政策の政治的優先順位の低さを如実に表しているんでしょうね。 ただ政党として観るならば、民主にしろ自民にしろ、議員レベルで科学技術研究の現場や政策に精通してる人ってのはほとんどいない。 自民なら尾身幸次氏や加藤紘一氏、民主なら鈴木寛氏あたりですかね。少なくとも長期的にコミットしてるのは。 自民党は文部科学省や経済産業省と共に、平成7年に施行された「科学技術法」に基づいてこの10年大学院拡充やポスドク1万人計画、大学法人化などいろいろとやってきたわけですが、その方針も現在いろいろとガタがきて、当の文科省すら博士定員の削減をいい始める状態です。 仮に民主党に好意的に見るとすれば、霞ヶ関という世界最大の

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    sphynx 2009/07/27
  • 日本は「維新主義」から脱却できるか - 赤の女王とお茶を

    太陽がお隠れになったり議会が解散したり宮崎の人がいなくなったり、いろいろと動きがあって面白な日々ですね。 政治の季節っぽいので宮台センセの 日の難点 (幻冬舎新書) 作者: 宮台真司出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2009/04/01メディア: 新書購入: 28人 クリック: 233回この商品を含むブログ (227件) を見るも読んでみたり、今日は日政治潮流について少々。 少なくとも民主党の躍進はあると思われる今回の衆議院選挙。政権交代自体は結構だと思いますし、しがらみが断ち切れることで新しい声が政治に入りやすくなるのは悪いことではないでしょう。 でもちょっと気になるのは、明らかに意識しているであろう「平成維新」。 イメージ戦略上定石なんでしょうけど、日政治改革というと、常に「維新」と称されます。 単なる言葉のアヤならいいんですが、どうも明治維新以来、昭和維新と呼ばれた226

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    sphynx 2009/07/22
  • 「脳死は人の死か」という以前に「脳死判定が本当に脳の死を意味しているのか」が問題 - 赤の女王とお茶を

    臓器移植法案に関して、「脳死は人の死か」、ということに関する意見表明がちらほら見られて、それはそれでいいことだと思うのですが、脳死についてはそれ以前に考えるべきことがあります。 脳死に関する問題は大きく三つに分類されて、 1.どのように『脳の死』を判定し定義するか 2.脳の死が個人の死であるのか 3.個人の臓器をどう扱うべきか と考えることができるわけですが、臓器移植法関連では2以降がよく議論されて1がスルーされがちです。 しかしまず考えるべき、重大なことは1の問題です。 皆さんは脳の死、と言ったとき脳のどのような状態をイメージするでしょうか。 脳波がピーーー、とフラットになった時? それとも脳組織そのものが豆腐のように崩壊してしまった状態? 二つはイコールではありません。 前者のイメージ、脳の機能が外部から測定不能になったときを脳の「機能死」といいます。 後者の状態、脳組織自体が修復不能

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    sphynx 2009/06/24
  • もちおさんと集合知の奇妙な冒険 - 赤の女王とお茶を

    ブコメでも書いたんですが、「エリートが集まって円卓会議で世の中をよくする」、というビジョンはまあいっても古典的ですよね。 もちろん集まって議論するのはいいことだしどんどんやれと思いますが、もちおさんがそもそも打ち上げた「集合知」というのは全然そういうものじゃありません。 優秀な者が集まって世の中を導くという考え方は哲人政治あたりから旧ソ連の計画経済まで根強くありますが、「集合知」というのはその弱点をおぎない、かつ超えるところにこそ凄みがあるし、20世紀の最大の発明とも呼べるわけですよ。 エリート主義の問題点は、彼彼女らが何をやっているかということを考えれば分かりやすいです。 エリートは状況を抽象化、モデル化し、そのモデルに従うように人々を指導、誘導します。 もちろん、うまくいくケースもある。目的が単一かつ明確で、状況に多様性や多面性が少ない時にはこれが大きな威力を発揮するでしょう(エリート

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    sphynx 2009/06/07
  • 日本は21世紀、とんでもなく重要な役割を担いうるよ - 赤の女王とお茶を

    まあもちろんわれわれが逃げずに頑張れば、の話だけども。 大体だねー、世界を見渡しても日ほどの 科学技術教育レベル・文化芸術・社会的安定・そして安くて美味い事 を持った国がどんだけあるかと。そりゃあそれぞれトップではないかもしれないが、これだけのものを総合的に、しかも焼け野原から作り上げた潜在力はやはり恐るべきものです。 むろんボーっとしていれば過去の遺産をい潰すだけ、という意味で兜の緒を締めなおすことは必要です。 ただし20世紀的バブルを基準に物事を考えているようなアナクロな世界観では21世紀をリードすることはおぼつかない。 確かに規模の経済においては中国にかないません。 しかしこれから数十年、新興国で社会的安定が得られるでしょうか?おそらく一波乱、二波乱ありますよ。特に中国ではかなり大きな事が起こる。アジアにおいて最も信頼性の高い社会は依然日であり続けるでしょう。 そもそも、経

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    sphynx 2009/05/02
  • 村上春樹が守ったほんとうのもの - 赤の女王とお茶を

    村上春樹スピーチ全文和訳Ver.1.2 私としては村上春樹がエルサレム賞を受ける受けない、そしてなにを言うか、そんなことは現時点のガザ状況に、それこそ卵の殻に傷をつけるほどの影響ももたらさないと思っています。 私自身はイスラエルを批判すべきだと思いますし、その点からも今回の村上氏の姿勢は評価されるべきものだと思います。しかし、上の理由により、私はこの件はどちらかというと、村上春樹の小説の「リアリティ」に関わる問題として眺めてきました。 そして村上春樹は自身の「嘘=小説」のリアリティを最大限に守ることに成功したのだと思います。 私は以前書いたように、「神の子どもたちはみな踊る」以降の作品を特に好んでいます。 さまざまなところで言われているように、ここから村上春樹はディタッチメント(関わらない)からコミットメント(関わる)を選んだ、とされますし、私もそう感じます。少なくとも、小説表現上は。 た

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    sphynx 2009/02/19
  • やれやれvsやれやれ - 赤の女王とお茶を

    承前。 村上春樹 「ドロップ・ターゲット、キックアウト・ホール、ロート・ターゲット……、最後にボーナス・ライトを点けてしまうとやれやれといった顔付きでボールをアウト・レーンに落としてゲームを終えた。そしてジェイに向かって何も問題はない、という具合に肯いて出ていった。」(1973年のピンボール) 「やれやれ」と僕は言った。やれやれという言葉はだんだん僕の口ぐせになりつつある。これで一ヵ月の三分の一が終り、しかも我々はどこにも辿りついていない」(羊をめぐる冒険) 荒木飛呂彦*1 「おれが時を止めた…… 9秒の時点でな… そして脱出できた… やれやれだぜ…」→オラオラ 「よく見たら やれやれ 趣味の悪い時計だったな… だが そんなことは もう気にする必要はないか… もっと趣味が悪くなるんだからな… 顔面の形のほうが…」→オラオラ 「康一くん… 君は 当に頼もしいヤツだ この町に来て 君と知り合

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  • 農業再生てのはパンが売れないならケーキを売ればいい、という問題なのか - 赤の女王とお茶を

    減反廃止の議論 素人ながらあちこち眺めているんですけど、ひとくちに「農業再生」といってもそこには二種類の全く違う論点が混ざり合ってる気がするんですよね。 弁当翁あたりがとっくに言ってることだとは思うんですが、その二つとは 1.インフラとしての農業 (つまり、自給率の話) 2.ビジネスとしての農業(つまり、雇用の話) 1.インフラとしての農業 自給率を上げたければ選択肢はそんなになくて、まずは国がカネを出してやるということになるでしょうね。 なぜならば、国民は日常にカネをかけていられないから。 つまり、毎日べるための米だのジャガイモだのきゅうりだのを作っても儲からない。これはユニクロの挑戦と失敗によって大体明らかになったと思うのだけど、世の中弁当翁のような舌の持ち主だらけではないし、それに日には優れた調理法が沢山あります。 少々味が落ちても、安全でさえあれば毎日べるものはちょっとでも

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    sphynx 2009/01/28
  • 2008-12-21 - 赤の女王とお茶を - 日本語は亡びぬ、何度でもよみがえるさ!

    水村さんのはまだ読んでないんですけど、最近他にいろいろ読んだので枕に使わせてもらいますね。 ジャーゴンってものがあります。2ちゃん語やJK語があります。 日には標準語という共通語があるのに、方言がなくならないばかりか、なぜ新たにこんなローカル語が生まれるのでしょうか? 共通語とか標準言語ってのは多様な人たちが多様な状況で使うものです。科学論文なんか非常に顕著ですが、そういう言語はどんどん最大公約数化し、単純化されていきます。微妙なニュアンスなんか使っても伝わらないリスクが高いわけで、明確でシンプルな表現だけが残っていくことになります。 言い方を変えると、英語をはじめ、標準語というものは「形式知」を伝達するための「ツール」となる、ということです。 逆にいうと、「暗黙知」や「ニュアンス」はそぎ落とされていくのです。しかし、いくら標準語が単純化しても現場そのものが単純化するわけではない。 だ

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    sphynx 2008/12/22
  • 2008-12-06 - 赤の女王とお茶を - 心理操作主義とドラッカー

    どうもここんとこ半径5mを見渡した感じ「マーケティング」や「マネジメント」というとなにか「心理操作」的なイメージが広がってるみたいですが、「マネジメントの父」であるドラッカー師匠はこの辺どう考えていたのか。 ちょいとドラッカー経営学の基である「マネジメント」を紐解いてみましょうか。 マネジメント[エッセンシャル版] - 基と原則 作者: ピーター・F・ドラッカー,上田惇生出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2001/12/14メディア: 単行購入: 210人 クリック: 8,094回この商品を含むブログ (433件) を見るまず前提知識。 労働者を働かせる際によく利用される、マクレガーのX理論Y理論、というものがあります。 一種の性善説性悪説のようなもので、 X理論は「人は怠惰で仕事を嫌い、強制を必要とする」 Y理論は「人は欲求を持ち、仕事を通じて自己実現と責任を欲する」 と

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    sphynx 2008/12/07
  • 科学とパラダイムのジグソーパズル - 赤の女王とお茶を

    どうもはてなでは定期的に科学論が勃興するみたいで、らしいなあと思いつつ、せっかくなんだからぐるぐる回るのではなく、らせん状でもいいので前進できればな、と希望的観測を掲げてみます。 ところで科学論の中で進化論と双璧をなす誤解の二大巨頭といえば、トマス・クーンに端をなす「パラダイム論」でしょう。 たとえば日の某批評家EAST氏は自称科学哲学出身らしいですが、このパラダイム論の典型的誤用である「何でも都合よく相対化ポストモダ〜ン」で突っ走っているようで、最近は見ていて痛々しいですね。 またEAST氏に限らず、科学批判や相対化の際にもっともよく使われる(そして間違えられる)議論だといってよいでしょう。 では来的なパラダイム論はどのようなものであるか? 科学をパラダイムで捉えるとはどういうことか。 簡単にですが解説してみましょう。 まず、こちらによると クーンによれば、パラダイムとは次の2つの特

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