【UTCP Juventus】は、UTCP若手研究者の研究プロフィールを連載するシリーズです。ひとりひとりが各自の研究テーマ、いままでの仕事、今後の展開などを自由に綴っていきます。2011年度の8回目は特任研究員の小澤京子(芸術史・表象文化論)が担当します。 今までの研究と博士論文に至る研究計画については、既に昨年のJuventusで書きました。今回は、ここ最近と近い未来の仕事について触れたいと思います。 【クロード=ニコラ・ルドゥー《ブザンソンの劇場への一瞥》】 1. 新古典主義時代の建築構想の分析 (1)怪物的建築? 今年4月に刊行された表象文化論学会学会誌『表象』に、「適合性と怪物性――クロード=ニコラ・ルドゥーの建築構想における両極的性質について」と題した論文を投稿しました。 この論文は、フランス革命期の建築家ルドゥー(1736-1806)の作品群(建築計画図面、実現した建築物、一